TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

・・・人妻ゆゑに我恋ひめやも

   紫のにほへる妹を憎くくあらば人妻ゆゑに吾恋ひめやも (大海人)
「吾恋ひめやもの吾の読みで一般のルビは、ワレとなっています。先日、銀座の書店で、これをアレとひらがなで書いたプロの先生がいたので気になってます。アレでも良いのでしょうか?」という質問メールが高校時代からの級友のTYくんからきた。彼は鉄道建設公団に永年勤務し上越新幹線北陸新幹線等々の建設に携わってきてた。技術やではなく法学部出なので新幹線用地買収等の裏方仕事を支えて来た。
 早速インターネット検索すると、件のうたの「吾恋ひめやも 」は「我恋ひめやも」と書いている方が多い。吾は「ア」とも「アレ」とも「ワレ」とも読める。我(ワレ)と同じで私(わたし)のことであろう。私は古語に造詣が深いわけでもなく万葉集に詳しいわけでもない。「ワレがいっぱんてきのようだがアレでもいいんじゃないの」と無責任な返事をした。
  あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る(額田王
 良い機会なので少し学んだ。冒頭の大海人の歌は上掲の額田王の歌への返歌で二つは相聞歌(恋の歌)だ。額田王は大海人の元の妻でその頃には大海人の兄の天智天皇(即位前は中大兄皇子)の妻(皇后)になっていた。かなり微妙な関係ですね。天智天皇の亡き後に後継となった息子の大友皇子と大海人が争って(壬申の乱)勝利した大海人が即位して天武天皇になった。これらは天武天皇が編纂を指示した「日本書紀」に書かれているらしい。だから、天武天皇寄りの記述になってはいるのだろう。受験勉強ではない日本史って興味ありますね・・・。