TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

映画「閉鎖病棟」と原作者の帚木ほうせいのこと

 鶴瓶主演の閉鎖病棟イオンシネマで観てきた。この重い映画はずっしりと応えた。映画は主演の鶴瓶の好演が光った。あの何ともいえぬ笑顔は憎めない。その一方で言葉が少ないと人間の心の病みを表現することができる稀有な俳優でもある。

 原作は帚木ほうせいの小説「閉鎖病棟」だ。帚木ほうせいは九州大学医学部出身の精神科医である。経歴をみると1947(昭和22)年12月生まれなので私とより一つ齢下だ。なんと東京大学仏文科を卒業してTBSに入社した。2年勤務の後で九州大学医学部で医師なった。精神科医となり傍ら作家活動を続けている。1993(平成5)年『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞、1995年『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、1997年『逃亡』で柴田錬三郎賞、2010年『水神』で新田次郎文学賞、2011年『ソルハ』で小学館児童出版文化賞、2012年『蠅の帝国』『蛍の航跡』の2部作で日本医療小説大賞、2013年『日御子』で歴史時代作家クラブ賞作品賞をそれぞれ受賞。『国銅』『風花病棟』『天に星 地に花』『受難』『守教』といった小説のほか、新書、選書、児童書などにも多くの著作がある。小説「閉鎖病棟」は1994年の作品である。

 本日は映画よりも原作者の帚木ほうせいのことを書きたい。天は二物を与えるのだなと思った。東大仏文科を出てTBSに入るのだって難しい道だ。それを2年で止めて直ぐに九州大学医学部に入るなんていうのも凄い能力の人なのだ。帚木ほうせいの小説は一つくらいは読んだことがあると思う。『閉鎖病棟』も読んで見たい。ひとはどのようにして作家になるのだろうか?