TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

医学記事<うつ病の「引き金」物質 確認>の記事を読んで

 今日も興味深い記事を読んだ。ところで私のブログは新聞や雑誌から医学・医療に関する記事の紹介、および自らの健康管理、持病の治療の記録などをテーマに記述している。かつては、医学医療出版に従事していたので、実際に医学関係の学会、研究会に取材に訪れていた。今は引退してそれができないので、殆どは新聞や雑誌で読んだり、インターネットからの情報を、記憶と記録のためにこうして紹介している。したがって、「他人の褌で相撲をとることになる」がお赦しいただきたい。引用の場合は出典を明示しておきたい。今回は、朝日新聞朝刊(2020年6月14日)に掲載された、中村通子さんというかたの署名記事だ。以下、ダイジェストして紹介する。

 ■疲労ヘルペスウイルスが覚醒■

 過労や強いストレスが、なぜうつ病を引き起こすのか、この謎を握るたんぱく質を、東京慈恵医大の近藤一博教授(ウイルス学)らが、確認した。疲労が蓄積すると唾液中に「ヒトヘルペスウイルス(HHV)6」が急増することを、近藤教授らは突きとめたのだという。

 ヘルペスウイルスと言えば、口唇ヘルペス帯状疱疹が有名である。私自身も何回も口唇ヘルペスができたり、帯状疱疹ができたりした経験を持っている。HHV6は赤ん坊のときにかかった突発性発疹の原因ウイルスである。ほぼ全てが乳幼児のときに、このウイルスに感染し、以降、生涯にわたり体内(神経節らしい)に潜伏感染している。疲労蓄積などで免疫力がおちると、HHV6が活性化してできるのが帯状疱疹である。帯状疱疹ほど急劇でなくとも、体が疲れるとHHV6は目覚めて唾液中にでてくる。その一部が口から鼻へ逆流する形で、においを感じる脳の中枢「嗅球」に到達して再感染を起こしていたのだという。再感染すると嗅球で「SITH(シス)1」というたんぱく質が作られ、この働きで脳細胞にカルシウムが過剰に流れ込んで、死んでゆくことを培養細胞やマウスの実験で、近藤教授らは突きとめた。さらに、嗅球の細胞死によって記憶を司る海馬での神経再生が抑制されていた。
 また、166人の血液で、このたんぱく質があることの証明になる「抗体」を調べるとうつ病患者の8割で確認され、量も健常人よりも極めて多かったという。この成果は、米国の科学誌「アイサイエンス」で6月11日に発表された。

 とても興味深い記事なので、概要を引用しながら紹介した。ヘルペスウイルスに、私はこれまで三回くらい酷い目にあった。いまでも、背中や腹のあたりがピリピリと痛んだりすると、「ヘルペスかな?」と恐れる。私の義母のHさんは、57歳くらいに顔面ヘルペスに罹患して危うく失明の危険に晒された。幸いに視力は保たれたが、ヘルペスの後遺症である痛みに晩年の20数年を苦しんだ。現在でも、私は疲れると「鬱的な気分」に苛まれることがある。もしかしたら、ヘルペスウイルスのためであろうか?先日このシリーズブログで紹介した、私の顔面の疣は「ヒトパピローマウイルス(HPV)」が原因であった。このように私たちはたくさんのウイルスと共に生きている。新型コロナウイルスも、これからは私たちと共生することになるのだろう。