「銀(しろがね)も金(くがね)も玉もなにせむにまされる宝子に及かめやも」
(万葉集)
これは余りにも有名な山上憶良の歌である。万葉集であるから今から1300年くらい前に作られたのだ。日本がはこんなにも長い間あまり変わっていなのだ。それにもまして、この和歌(短歌)という(31文字)の詩形が延々と保たれているということが驚きである。
読み継いでいる木俣修さんの「短歌の作り方」が「第6:短歌表現の技術」までやってきた。
<短歌の妙味は何といっても、土俵の中で角力をとる妙味に通うものがる。>
この文章を読んで合点がいった。短歌は57577の「枠」に言葉をあてはめてつくる「短詩」なのだ。しかるがゆえに作るには当然として技術が必要となる。