TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「新青春の門 第九部 漂流篇」を読みたい!

 五木寛之さんが中断していた「青春の門」の続編を「新青春の門 第九部 漂流篇」として再開するという。主人公の伊吹信介がバイカル地方を旅する話で始まるらしい。

 「ロシアでは流れ者のことを「ブラジャーガ」と呼び、哀れんだり軽視したりしません」と五木さんが書いている。「青春の門」は五木寛之さんの青春小説で、今から40年くらい前に読んだ。九州からでてきた主人公伊吹信介が東京(新宿近辺)にでてきて成長していく物語である。どうのような場面で中断していたかは覚えていない。続編は、主人公の伊吹信介がバイカル地方を旅する話で始まる。さすらいの人生を送っている信介は「一人前のブラジャーガ」として扱われるとのことだ。

 五木寛之自身が九州から上京して早稲田のロシア文学科に入学するが、中退してロシアに放浪の旅に出る。モスクワの夜の街(酒場かな)であったロシアの不良少年との出会いが、ブラジャーガとしての五木寛之自身に大きな転機となる。モスクワでであった不良少年たちとの交流をもとに、「さらばモスクワ愚連隊」を描いて小説家としてデビューする。当時は故郷を失ってあるいは故郷から流れて放浪する若者たちののこと、「根無し草」あるいは「デラシネ」と言っていた。「デラシネ」はフランス語だがロシア語の「ブラジャーガ」と同じ意味であろう。五木さんは50年の幾星霜をへて伊吹信介を再び「ブラジャーガ」として描こうとしているようだ。 早く続編を読んで見たい。