TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「医師 中村哲73年の軌跡―アフガニスタンにささぐ人生・証言で知られざる原点に迫る(NHK)」を観た

 中村哲さんは私と同学年である。中村さんは1946年9月生まれで、私は1947年1月生まれだ。福岡高校から1年浪人して1966年に九大医学部に入学している。私は1年浪人して1966年年に北大文学部に入学した。中村さんと私はまさに同時代人だ。中村さんは1973年に九大医学部を卒業して医師となり精神科医として出発した。私は1971年に、医学系出版社に就職して口を糊して42年が経過した。中村さんとは比べようもなが、同じ時代にこのような傑出した男がいたことを誇りに思う。
 本日(2020年12月28日)の上記のNHKドキュメンタリーは、中村さんがどのような経緯でアフガニスタンに渡り、そして医師としての活動だけでなく、1600本の井戸を掘り25キロに及ぶ用水路を拓いたのかを、現地の映像で紹介していた。折しも昨日の新聞広告で、「著者唯一の自伝」としてNHK出版から刊行された本が出ていた。『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い』というタイルである。この本を読めば、中村哲さんの生涯がよくわかるだろう。読んでみたい。
 中村さんは、昨年(2019年)12月4日、アフガニスタンのナンガルハ州ジャララバードで武装勢力の襲撃を受け死亡した。銃撃による肝臓損傷が死因と報じられている。狙撃直後に即死ではなくまだ暫く命があったらしい。壮絶な最期を遂げた中村さん。本日の映像をみていて、医師でありながら自ら重機器を運転して運河工事を行う姿には圧倒された。同時代に生きたこんな男がいたのだということを記憶したい。