TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

誌の出版社「思潮社」創業者 小田久郎(おだきゅうろう)さんのことと中村哲さんの本のこと

 先日、坂村真民さんと村上昭夫さんの詩集(現代詩文庫)を読んだときに思潮社の小田久郎さんが朝日新聞の惜別欄にのっていたことを思い出した(2023年6月10日)。そこで古い新聞を抜きだして再読した。

 <学生時代から、終戦直後の混沌のなかで出版に携わり、文芸誌「文章倶楽部」の編集長に。戦後詩壇の代表格にいた鮎川信夫と、」駆け出しだった谷川(俊太郎)さんとの対談を企画。また投稿欄に寺山修司石原吉郎らの作品が載り、世に広まるきっかけとなるなど、数々の実績を残した。>

 こういう経歴の方なんだ。「文章倶楽部」ってどこから出ていたのかな?

 <1956年に思潮社を立ち上げた。同じく詩の出版社だった昭林社、書肆ユリイカと、小さな一室に軒を並べての船出だった。3年後に詩誌「現代詩手帖」を創刊。新人発掘をを「至上のテーマ」に据えた同誌は、今に至るまでに60年以上、伊藤比呂美さんらをはじめ、多くの俊英を見出してきた。>

 「現代詩手帖」が1959年創刊とすると私の中学生の頃だ。1966年に大学に入ってから詩をつくり現代詩手帖も購読した。金井美恵子も、ねじめ正一現代詩手帖の投稿者だったと思う。

「売れる本を作るな」と小田さんは言ってきたんだという。流石に卓見である。「一生に一冊しか詩集を出せない人もいる。・・・・・・何部売れるかとか考えてやってはいけないと繰り返して言われました」と、次男で現・思潮社の役員小田康之(やすし)さんは鮮明におぼえているという。
 小田久郎さんは、2022年1月18日に肺炎で逝去された。90歳だった。(山本悠理さんの署名記事より)

<コメント>
 出版社に就職して二割引きで本が買えるのが嬉しくて、「現代詩文庫」を当時の新刊が出るたびに購入した。鷲巣繁男さんの詩も文庫に入れて欲しいと読者カードに書いたら現代詩文庫に収録されたりした。私の貢献ではないだろうが・・・。

 同じ日の新聞に、医師でアフガニスタンで犠牲になった中村哲さんの本のことが載っていた。読むために記録する。
(1)『中村哲物語ー大地をうるおし平和につくした医師』(松島恵理子、汐文社
(2)『仁義あるたたかい』(杉山大二郎、忘羊社)