TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

朝日俳壇と歌壇を読む

<ゆっくりと見たり聞いたりカタツムリ(成田市 かとうゆみ)>⇒ 高山れおな、長谷川櫂さんの二人が選んでいる。「カタツムリの動きではなく見たり聞いたりに着眼したところが斬新。味わいも深い。」と高山さんが、コメントしている。どうするとこのような秀句がよめるのだろう。

IOCGHQ油照り(川崎市 多田 敬)>⇒ 高山れおな選: 「油照り(あぶらでり」は夏の季語で、じりじりとした8月の夏の暑さを言うようだ。IOC東京オリンピックで、GHQ終戦の8月にやってきたGHQのことだろう。「名詞三つだけでも、俳句は成立する」と、高山さんがコメントいている。こいう俳句も作れないな。

 俳句はこれだけにして、歌壇を読む。安中の鬼形君がまた入選していた。

<「ノビタイ」と命名されて中国の恐竜化石は「のび太」と友だち(安中市 鬼形輝雄)>⇒ 高野公彦、佐佐木幸綱さんが選んでいる。「化石を発見した中国の学者は、まんがドラえもんの愛好者なんだという。」鬼形君は、私の高校の同級生だ。朝日歌壇の常連投稿者のようだ。

<帰省した実家の夜は八宝菜みんな大人でうずらは無しで(富山市 松田わこ)⇒ 高野公彦、馬場あき子選: お二人が選んでいる。「久しぶりの一家団欒。料理は手作りの八宝菜。子供の頃は取り合いになったうずらの卵。それが入らないのが大人のあかし。」と、馬場あき子さんがコメントしている。松田わこ、さんは、大学生になってたまに帰省しているのだろうか。松田わこさんと梨子さんは姉妹の歌人だ。

<ふるさとの空き家が増えた村に住む独り身の兄実家を残し逝く(亀岡市 葛西 進)>⇒ 高野公彦選: この歌は凄い歌だね。

<人生はいいとこ取りってできない壁のわが影言いたり雨夜(和泉市 長尾幹也)>
<若きころ忘れるために飲んだ酒 今は飲んだら思い出せない(下野市 石田信二)>⇒ 永田和宏選: 永田さん、今週は個人詠を選んでいる。

<ででっぼう鳴かぬ日さみしででっぼう鳴いてもさみしふみづきの森(福島市  美原凍子)>⇒ 馬場あき子、高野公彦さんの共選。 「現生の寂寥感を詠んだ純度の高い抒情歌。」と、高野さんがコメントしている。「ででっぼう」とは、鳩のことだろうか? 実は、この歌を私は理解できない。

<大声をあげるわが妻なだめつつ認知の病恨む日続く(川崎市 大島士郎)>⇒ 佐佐木幸綱選: この歌はなんというすごい歌のだろう。

今週の歌は、社会詠だけでなくて、個人詠が随分でてきた。今週の私の推す歌はこれにする。こんな歌を呑気に詠んでいる余裕は本当はないのだろう。大島さんは、歌で乗り越えているのかもしれない。

 「大声をあげるわが妻なだめつつ認知の病恨む日続く(川崎市 大島士郎