TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

朝日俳壇と歌壇を読んだ―『虚子点描』という本を知った

今日も、朝日俳壇と歌壇を読んだ。1週間は速い。選者の方も忙しいだろうな。

<探梅を終へて一句もなかりけり(神戸市 岸下庄二)>⇒長谷川櫂大串章共選:
「探梅」は、春の季語なんだろうか?

<如月は明るく明けて有りがたき(東京都 松本長勝)>⇒長谷川櫂選:
 コメント: 「明るく明けて有りがたき」 あ行で韻を踏んでいて軽い感じが爽やか。

<咲く梅の白き誘惑始まりぬ(厚木市 北村純一)>⇒長谷川櫂選: この句はどういう情景なんだろう。梅をみて、その白い花びらを綺麗に思い春を迎える喜びを感じる。しかし、「白き誘惑」とは思わないのだが・・。長谷川の選評はこうだ。次々と咲く白梅の魅力を「白き誘惑」と言ったところが面白い。因みに、白梅の花言葉は、「気品」。長谷川さんのようには、捉えきれないな。

<空っ風に寄りかかりつつ帰りけり(藤岡市 飯塚柚花)>⇒高山れおな選: 高山さんが、<寄りかかりつつ>は思い切りのいい表現、とコメントしている。私は、藤岡市の隣の吉井町で生まれた。空っ風はよくわかるんだが、こうは詠めないね。

 次に、歌壇に移ろう。

<皮剥いだ白身魚肌のような雲が教える 今宵日本酒(熊谷市 飯島悟)⇒高野公彦選: 高野さんの選評は、「白身魚の肌のような雲が誘惑する―今夜は日本酒が旨いよ、と」となっている。難しい歌だね。

<閉館をパリに惜しみぬ若き日にもぎりをしたる岩波ホール(フランス 佐久間尚子)>⇒ 高野公彦、馬場あき子共選: 岩波ホールは、私の好きな映画館だった。

<ファッションの好みが少し変わる時生き方の好み微妙に変わる(富山市 松田わこ)>⇒高野公彦、馬場あき子共選: 松田さん、こうして大人になっていく。

<「お姉ちゃん今すぐひみつきちに来て」紙飛行機の手紙がとどく(奈良市 山添 葵)>⇒ 高野公彦、永田和宏、馬場あき子共選:山添君はすごいね。

<毛並み荒れ老いた狸が大寒の庭を横切り裏山へ行く(広島市 坂田敏暉)>⇒佐佐木幸綱選: 鎌倉アルプスをあるいた時に、毛並みの荒れた狸をみたことがある。人間の食べ物の味をしってっしまうと、狩りができず野生に戻れないのではと思った。

今日の歌は多彩な詠みっぷりだったような気がする。飯島さんの歌を推す。

<皮剥いだ白身魚肌のような雲が教える 今宵日本酒(熊谷市 飯島悟)

俳壇、歌壇の間に、「俳句時評ー虚子の存問」という、コラムを角谷昌子さん(俳人・評論家)書いていた。
 <矢島渚男の『虚子点描』(紅書房)は、単なる評伝や俳句鑑賞ではなく、さまざまな論考を加えて虚子の作品を評価し、人物像を確かに浮かび上がらせる。・・・・同郷の松山の親友川東碧梧桐と共に学校を退学し、・・・・>
 子規も、虚子も、碧梧桐も松山の出なんだと知った。『虚子点描』を読んでみたいので、記録した。