TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

ロシアってなんだーインタビュー「なぜロシアは力ずくか」を読んで 

 「プーチンよ狂ったか?」
 そのような感情論でロシアを捉えては何もわからないらしい。あのロシア文学のロシアは今でもロシアなんだ。ロシアは隣国なんだが、遠い隣国のようだ。ロシアのウクライナへの侵攻は、実は根が深いのだと知った。
 朝日新聞朝刊(2022年4月14日)に、前北海道大学院スラブ ユーラシア研究センター長の岩下明裕さんへのインタビュー記事が載っていた。興味深く読んだ。「周辺国を導く使命、背かれれば憎しみ 解放の名で侵略」のタイトルが目をひいた。引用しながら読んでみたい。

 ー ロシアは周辺に力で踏み込むのでしょう。
 岩下 「40年近くロシアを見てきましたが、あの国にはミッション(使命)があるんですね。自分たちは偉大である、偉大な民族である、責任があると。周りに対しても自分たちが導かねばいけない、みたいな思い込みがある。」

 そんなことを国として民族として思い込むのだろうか?

 「帝政時代も、共産党時代のソ連のと時も、ロシア連邦になってからも、基本的には同じです。日本では大国主義はけしからんと言う。でもロシアではそんなことを言っても、まず理解されない。(中略)この責任と使命のもとで、お前たちウクライナを解放してやるんだと」

 こう言う考え、使命感でプーチンウクライナへ侵攻しているとすると。根はいっそう深い。
 ー それは、何から何を救うのでしょう。

 岩下 「ウクライナ北大西洋条約機構NATO)に入ろうなどと考えた。誤った西側の毒リンゴを食べたのだから解毒してやる。正しいスラブの仲間として抱擁したい、と言う気持ちでは」

 うん、この解説はよくわかる。太平洋戦争後の北方領土への侵入も、2014年のクリミア併合も同じ路線にあるのだ。

 ー この戦争(ウクライナ侵攻)の後、地域はどうなると見ますか。
 岩下「10年位の期間で、そしてプーチン氏が当面、大統領に居続けることを前提にすると、ウクライナ東側の「人民共和国」と西側の「民主共和国」ができて境界が固着する。後者はNATOに入るかもしれないが、あれは偽ウクライナだとプーチンは主張する。そ言うシナリオを私は考えています。冷戦期の東西ドイツと同じような形です。」

 掻い摘んで引用してみた。この記事は記憶して記録しておく価値がある。(聞き手、刀袮館正明さんの記事から)