今日は参議院選挙の投票日だ。朝7時目に起きて洗面の後に朝食も摂らずに選挙に行ってきた。一昨日(2022年7月8日)の午後17時3分に、安倍晋三元総理が亡くなってしまった。この日、午前11時30分前に、奈良西大寺の駅頭で応援演説を始めたばかりの時に、銃撃された。いまから、10年前の2012年7月の同じころに、西大寺を訪れたことがある。あの西大寺で、この悲しい事件が起こってしまった。瞑目するばかりである。
今日も恒例の日曜日の歌壇と俳壇に目を通した。歌には、個人詠、自然詠、世相詠という大雑把な区分があるように思う。
<真鶴の蜜柑畑の木の間越し海のかけらが無数に光る(枚方市 小島節子)>⇒佐佐木幸綱選: 「木々の間から見える明るい初夏の海。下区、うまい。」との選評だ。なるほどと思う。「うみのかけら」という比喩が秀逸だと思う。
<みちのくを旅して出会う松島の青ずんだ餅の黄みどり(富山市 松田わこ)>⇒佐佐木幸綱選: 松田わこさんは、妹さんで大学生かな?やはり、一流歌人の域にあるね。
<ベビーカー押すのがずっと夢だった万緑の中ママ初検診へ(宝塚市 河内香苗)>⇒佐佐木幸綱選: こういう女心もあるんだね。
「訳あり」の野菜と果物並べられ「訳あり」だらけの人間が買う(観音寺市 篠原俊則)>⇒高野公彦、馬場あき子共選: 篠原さんは、毎週のように入選している歌人だね。この方は、個人詠と世相詠を歌いわけている。今週は、以下の歌も選ばれているが、こういう歌は何か無理があって好きではない。ここまで、ウクライナの戦争に感情移入できるのか。
<名を呼ばれ頬撫でられるためせめて母国へ帰れ兵士の遺体(観音寺市 篠原俊則)>⇒永田和宏選:第三句の「せめて」に切なる思いが、と永田さんがコメントしているが・・・。
<あったかいお日さまの色オレンジの枇杷の実もいで麦刈りの午後(福岡県 岩吉幸代)>⇒馬場あき子選:
難しいうたより、さりげない下記の歌を、今週の私の一押しにしよう。
<いつになる街行く人がマスクせず行き交う日々は もうすぐ夏至だ(春日市 横山辰生)>