<気狂いピエロ自殺幇助の秋の虹(東京都 河野公世)>⇒小林貴子選
先日、新百合ヶ丘のアルテリオ映像館で、映画「気狂いピエロ」を観たばかりだったので、ゴダールの自殺幇助(スイスでは許されて)による死のニュースには驚いた。映画は、そんなに面白くもなかった。
<名月や戦国の世も今の世も(札幌市 伊藤 哲)>⇒大串章選:
この句は、良くわからんが、面白く感じた。
次に、歌壇を読むと、また鬼形君が載っていた。
<鶏頭のとさか握れば若き日の命のごろき赤き弾力(安中市 鬼形輝雄)>⇒馬場あき子選:
鬼形君の、このうたわよくわかる。
<千奈ちゃんの献花台には花よりもペットボトルの多く並べり(観音寺市 篠原俊則)>⇒永田和宏選:
篠原さん、この痛ましい事件を、歌に詠んで欲しくはないな。
<テントから首だけ出せば中秋の月は穂高の乗越あたり(神戸市 松本淳一)>⇒永田和宏、佐佐木幸綱共選:
穂高に登るのに、涸沢にテントをはったんだろうか?
<人生を見直し恋も見直して夏を旅した友の話聞く(富山市 松田わこ)>⇒Y高野公彦、馬場あき子共選:
松田さん、友の話ではなくて、自身の恋の見直しの話を詠んで。
今週は、エリザベス女王の死を詠んだ下記の歌を一押しにしよう。
<さようなら未熟な留学生たちを育ててくれた国の女王様(東京都 上田結香)⇒高野公彦選:
エリザベス女王って、世界中から愛されてきたんだね。