中井久夫さんは、昨年、2022年8月に逝去された。その頃、中井さんの最近の本を読んだ記憶がある。中井さんは、はじめは京大法学部に入り、途中て医学部に転部して医師になった。卒後、ウイルス研究所に入り、基礎ウイルス学を志す。なぜ、さらに曲折して精神科医になったかが書かれていた。精神科医として阪神淡路大震災に遭遇したことが中井さんの心に大きな陰をもたらした。
『家族の深淵』は,1995年に出ている。こ本を私はいつ買ったのだろう。税込みでは2888円であるから決して安い本ではない。買ったまま書棚で私を睨んでいた。多分、新聞の書評に惹かれて購入したが、忙しさ(1995年~2010年ころは超多忙だった)に紛れて読まずにきたのだ。ごく最近(2011年の東日本大地震)、医学界新聞に取り上げられて中井さんの名前をよく目にした。しかし、私は直接の面識がなかった。
続く