TomyDaddyのブログ

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「バーグルエン哲学・文化賞」ってなんだー柄谷行人さんが受賞

 「バーグルエン哲学・文化賞」を、柄谷行人さんが受賞したんだが、その賞金が1億五千万円とかのニュースをみたのは今年の春先だった。柄谷さんのが著名な評論家であること、どちらかというと反体制派の文化人だろうくらいの知識しかない。本日(2023年5月25日)朝日新聞朝刊に、「マルクス思想 独創的に解釈」という見出しの記事が載っていた。かなり引用しながら概要をまとめてきたい、後学のために。

<哲学者の柄谷行人さん(81)が4月、米シンクタンク、バーグルエン研究所から2022年の「バーグルエン哲学・文化賞」を贈られた。「哲学のノーベル賞」を目指して創設された賞だが、柄谷さんの思想のどんな点が国際的に評価されたのか。>

 (これは田島知樹、真田香菜子さん二人の署名記事だ。)

 ノーベル賞には、文学賞はあるが哲学賞というのはない。4月に東京で開かれた贈呈式の式辞で、同賞の審査委員のワン・フィさん(中国・清華大学人文社会科学院院長)が、「民主主義、ナショナリズム、資本主義の本質に迫る。その貢献は世界的な民主主義の危機を迎える今日、特に訴えるものがある」と、語ったんだという。コロナ禍なので東京で授賞式があったのはわかるが、米国の賞の審査委員が中国の人というのはどうしてなんだろう?

<ワンさんは、柄谷さんの業績を「マルクスの思想の抜本的な再解釈」とした。従来のマルクス主義の考えに大胆に挑戦して、「生産様式」ではなく、「交換様式」という独自の概念で歴史の展開を捉えた点を評価した。>

 マルクスの「資本論」も読んだことがないので、やっぱり柄谷行人の思想もわからないかな? わからぬなりに引用してお<。

<交換様式には、A=互酬(贈与と返礼)、B=服従と保護(略取と再分配)、C=商品交換(貨幣と商品)、A〜Cと次元の異なるDの四つがあると柄谷さんは説く。どの交換様式が支配的かによって社会のありようが決まる。Aなら氏族社会、Bは国家、Cは資本主義、そしてDは「Aあお「高次元で回復した何か」としてあらわれるという。>

 うえのような説明を読んでみても何んのことかわからないな。柄谷さんは近著「力と交換様式」で、交換様式Dは、「”向こうから”来る」と論じた。社会学者の大澤真幸さんは、「むしろDがやってくるからこそ、僕らは何かをしなくてはいけなくなる」と解釈する。

 まずは、柄谷さんの『力と交換様式』(岩波書店)をみてみよう。

 

続く