映画「帰れない山」をアルテリオ映像館で見てきた。美しい映像に包まれた哀しい物語だった。2022年のイタリアの映画だ。アルプスの名峰モンテ・ローザを背景に、山を愛した父と息子とその友人の織り成す人間模。1984年、アルプスの名峰モンテ・ローザ山麓の村で、トリノのエンジニアの父と夏のひと時を過ごした12歳の少年ピエトロは、同い年の牛飼いの少年ブルーノに出会う。ピエトロの父は、二人を連れて氷河を越えてモンテ・ローザ山頂に上る。アルプスの絶景を背景に展開されっる人間ドラマ。タイトルの「帰れない山」は、むしろ「逃れられない山」ではないかと思わせるエンディング。
気になる本の広告から書いておきたい(6月17日、朝日新聞朝刊より)
(1)『マンガ ぼけ日和(びより)』(矢部太郎著、長谷川嘉哉原案)、かんき出版、1100円。
矢部太郎さんといえば、「ぼくと大家さん」でデビューした異色の漫画家だ。「認知症患者と家族の日常を描いた、初の単行本描き下ろし作品」なんだって。読んでみたい。
(2)『科学革命の構造(新版)』(イアン・ハッキング序説、青木薫新訳)、みすず書房、3300円。
「科学の進展とは何か。その理解を塗り変えた名著が清新な翻訳で再登場する。I・ハッキングによる案内を付した第Ⅳ版の全訳。」
このの旧版は、所持している。読んだことがある。トーマス・クーンと同じ研究所で隣にいたというのは、プリブラムだったろうか?「待望の新訳で贈る、原著刊行50周年記念出版」だって。興味深い。
■トーマス・クーン(Thomas Samuel Kuhn): 1922年7月18日~1996年6月17日
アメリカ合衆国の哲学者、科学者。
The Structure of Scientific Revolutions(University Chicago Press, 1962)
邦訳『科学革命の構造』(みすず書房、1971年、中山茂訳)
■カール・H・プリブラム(Karl H Pribram):1919年2月25日~2015年1月19日。
米国のジョージ・タウン大学の心理学の名誉教授。脳のホログラフィー理論で知られる。