「『大漢和辞典』の百年」(池澤正晃、大修館書店、2023年12月、3400円)を読み終えた。出版は文化なのだというのが感想だ。すごい本に出会った。「諸橋漢和」を読むことはないだろうが、せめて図書館で見てきたい。諸橋轍次さんは初代の都留文化大学学長だった言うのも知った。
最後の方で、酸性紙から中性紙へと本に利用する紙の質の転換のことも知った。それと、大漢和辞典のデジタル化が完成したとのことも知った。
<平成三十年(2018年)9月10日、大修館書店は創業百周年を迎えた。その前日、9月9日の全国各紙の朝刊には、「性器の大出版、デジタル化成る」の大見出しと共に『大漢和辞典(デジタル版)』発売の全面広告が載った。朱の入った校正刷りの中央にUSBメモリがポツンと置かれている。>
出版界で口を糊することができて幸いであった。これからも読んで書く。