TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「身体髪膚、之を父母に受く。・・・・」~歯医者考!


 身体髪膚、之を父母に受く。敢て毀傷せざるは、孝の始めなり。(孝経)
「人の身体はすべて父母から恵まれたものであるから、傷つけないようにするのが孝行の始めである。」

 3か月ぶりに歯医者に行ってきた。齢70を超えて満身が傷んできたが幸いにも差し歯も入れ歯も利用せずに済んでいる。ブログで連載中の「私のC型肝炎物語」で触れたように満49歳の折にC型肝炎ウイルスHCV)のキャリアであることが判明した。毎年秋口に勤務先で無料の歯科検診があった。勤務先の会議室に特別の検診ブースを設置して社員が交替で検診を受けられる便宜が諮られていた。その際には感染性の疾患を持っていたら現場で告知しなくてはならない。「私はC型肝炎を持っています」と若い(すべて若い女性だった)歯科衛生士に告げるのが嫌で歯科検診を受けなかった。エイズほどではないとしてもC型肝炎は容易に感性する病気であると思われていた。HCVキャリアと判明したのが家族でタイ(バンコク)旅行した直後だった。私がHCVキャリアであることを同僚に不用意に告げると「タイで遊んできたんじゃやないの?」と言われた。その時から8年間は歯科通いを中断した。
 8年後57歳の折に謀らずも勤務先で重要ポストに就くことになった。事ここに至って恥も外聞もない。思い立って近所の石綿歯科医院を受診した。偶然にも母校北大の後輩というのも親しみを覚えた。受診すると初診なので患者情報の所定用紙への記入を求めらた。そこにC型肝炎キャリアであることを告げることで自然に歯科検診・治療を受けることができた。初診から数年後に治療した歯のかぶせ者がチューインガムを咬んだ折に剥がれてしまった。剥がれた銀色の被せ物をガムの銀紙に包んで持参した。なんとその素材を再利用して修復してくれた。これは名歯科医だ。過剰の治療はしない。簡単な治療は2回で終了する。爾来、10数年間はこの歯科医院に通いつづけている。「あと10年くらいは持つでしょう。」今日の診療後の医師の言葉である。患者に対しての言葉もどちらかというと雑であるが、それでよい。
 ここで、「身体髪膚、之を父母に受く。」に戻る。親知らずも全て残っている。咀嚼は健康の根本であるとも聞く。よく噛んでたべることで血糖値が安定するらしい。歯医者さんありがとう。「敢て毀傷せざるは、孝の始めなり。」 良い歯を授けてくれた両親に感謝しながら、今あることを噛みしめている。