己が名を ほのかに 呼びて 涙せし 十四の春に 帰る術なし (啄木)
生まれ育った群馬の片田舎の小中学校の同窓会があり6年ぶりに参加した。 六度目の干支の猪を迎え齢72の春だ。総勢142名の内で46名が参加した。そのうち半数23名が一泊泊まりで旧交を温めた。既に24名が幽明境を隔てたとの報もあった。お世話になった故郷の友に感謝のみだ。
散会後に会場の牛伏山ドリームランドから最寄り駅の上州電鉄の馬庭駅まで10キロくらいを歩いて里道散歩を楽しんだ。道みちが桜の花ざかりであった。おさない頃には限りなく遠いように思えた道も爺の脚でも意外と近く感じた。これも日々の里山散歩と年の功だろうか? 途中で母校の中学校に寄った。15の春から五七年ぶりだ。
ここで冒頭の啄木に戻る。啄木は1886年~1912年まで生きた。たった26年の生涯だ。馬齢を重ねた爺は歌える、、、!
「 啄木の十四の春よ 吾はいま 明日より今日が 一番若き日」