2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧
石川啄木は「朝日歌壇」の選者をしていたことがある。明治44年くらいだろうか。そんなに長い期間ではない。本郷弓町の床屋の二階に間借りして朝日新聞に勤めていたころだ。後で調べてみる。 「おじいちゃんが退院できて嬉しいな一緒にたべるうなぎは美味しい…
武田薬品工業は、米国のモデルナが開発した新型コロナウイルスワクチンについて、製造販売をの承認を厚生労働省に申請したと、3月5日に発表した。これで米ファイザー、英国のアストラゼネカに次いで日本政府が供給契約を結ぶ三社のワクチンが全て申請または…
この本は、亀山郁夫さんがドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の新訳をしながら構想を練ったのだろう。時代が1995年であり、阪神淡路大震災に続いて地下鉄サリン事件が起きた年だ。登場人物の、黒木家はつまりカラマーゾフ家のアナロジーだ。黒木家の…
「楢山節考」 1957年刊 深沢七郎「姥捨伝説が問いかけるもの」という、興味深い記事が朝日新聞(2021年3月3日)に載っていた。 舞台は「信州の山々にある村」。口減らしのため。年寄りは七十になると山深くの聖地「楢山」に捨てられる掟があった。74歳の私に…
「新カラマーゾフの兄弟上(亀山郁夫)、「カラマーゾフの兄弟1(ドストエフスキー)、「日本文学盛衰史」「私生活」(高橋源一郎)の4冊を併行して読んでいる。めちゃくちゃな読み方だが、どれも面白い。 亀山さんの「ドストエフスキー)は、舞台が1995年…
『日本文学盛衰史』を読み進めている。<二葉亭四迷長谷川辰之助が印度洋上に没したのは明治42年5月10日である。ただちに朝日新聞社では「二葉亭四迷全集」の編輯を開始し、西村酔夢がその担当となったが、校正を任されたのは入社間もない啄木であった。啄木…
映画「痛くない死に方」を見たいので、記憶と記録のために紹介しておきたい。これは、医師の長尾和宏さんの原作の映画化だ。長尾さんは、町医者で日々の診療から次々と興味深い本(エッセイのような、啓蒙書のような)を出しているので関心を持っていた。<…
『老いる意味』という本を森村誠一さんが出した。中公新書の新刊だ。森村さんは老人性鬱病に苦しんでいたらしい。森村さんは老人性鬱病を告白し、それを壮絶な闘いで克服して本を書いたものらしい。森村さんは私より14歳くらいうえだか既に88歳を越えている…