TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

今日の「朝日歌壇」を読む

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言が来月20日まで延長になった。来月20日に延長されたとしても、それでおさまるとも思えない。依然として私たちは見えないウイルスと闘うというのではなく怯えてい5るともいえる。私のワクチン接種は、次週6月4日と25日と決まった。連れ合いの方は、7月1日と7月24日と決まった。ともあれ、ワクチン接種は予約がとれた。これても副反応のことを考えるとこころ穏やかでない。
 さて、今日も朝日歌壇を読んだ。感想としては、原発の処理水やコロナウイルス禍が多い。

<「処理水」を放出するしかできぬのに美浜3号機再稼働する(観音寺市 篠原俊則)⇒馬場あき子選: 「第二首の原発の再稼働への恐れに頷く」というのが馬場さんのコメントだ。篠原さんは今週も選ばれている。篠原さんは社会詠の専門だね。もう、歌集も出しているだろう。>
<コロナとの長い付き合いこれからと無期懲役の判決の如く(川崎市 小島 敦)⇒馬場あき子選: 小島さんは今の状況を素直に詠んでいる。>

<鵙はとかげ梟はねずみ巣にはこぶ鷹はしまへび鷲はしかの子(津市 中山道治)⇒佐佐木幸綱選:「第二首、たけなわの春。鳥たちはそれぞれの子育てに鯛活躍の季節である。」というのがコメントだ。「鷹はしんまへび」まではわかるが、「鷲はしかの子」というのは実際にみたことがあるのだろうか。>

<人類の敵と言われるウイルスは他の生き物の全てを救う(熊谷市 飯島 悟)⇒高野公彦選:「二首目は極論だが、思わず頷く面もある」と高野さんがコメントしている。しかし、これって違うと思う。ウイルスは、生物ではないし、人間の遺伝子に入りこんで生きる。「他の生き物の全てを救う」なんていうことはない。歌だからと言って間違ったものは「思わず頷く」なんて言ってはいけないと思う。

<「県境を越えるな」と言い国境を越える五輪を止めない都知事観音寺市 篠原俊則)⇒永田和宏選: 「オリンピックをどうするのかの決断は、いよいよ先送りできない時期になっているのに、その対応の不徹底はと、苛立つ最初の四首」と永田さんがコメントしている。篠原さん、今週も二首もの当選だ。実に社会詠のベテランだね。

<もう四月もう二年生キャンパスで一年生を部活に誘う(富山市 松田わこ)⇒ 馬場あき子、佐佐木幸綱、高野公彦共選。三人が選んでいる。松田わこさんは凄い歌人だね。なんかあたりまえのことをさらりと上手に詠んでいる。

<手に余る田んぼの借りて見つかりぬ若き異国の大きな手の男(ひと)(横浜市 気涯明子)⇒佐佐木幸綱永田和宏共選: この歌は、耕せなくなった田をひとに貸している。その借り手が外人だということがあるのか。

<見に行くな見ても喋るな拍手せよ腫れ物のごと聖火来県(大洲市 村上明美)⇒高野公彦、永田和宏共選: このうたもオリンピックへの対応の苛立ちか。

 以上から、今週の私の「秀歌」は、川崎市の小島さんの、下記にした。

 「コロナとの長い付き合いこれからと無期懲役の判決の如く」

 昨年から、朝日歌壇を毎週読んできた。社会詠が選ばれているのがよく分かった。こころに沁み込むような個人詠が少ない感じがする。