TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「ホテルローヤル」(桜木紫乃)と『花芯』(瀬戸内寂聴)を借りて同時に読みは始めた

 桜木紫乃さんのエッセイ「家族仕舞」(雑誌「すばる」9月号、2020年)を読んで、これだと思った。妻は私および私の育った家族と家庭のひどさについて自分の娘(つまり、私たちの三女)にくどくど愚痴をこぼしたのである。

<「自分の娘なんだから、なにを言ったっていいと思うの」
 ちょっと待て。いまなんつった?>

 昨日も妻は娘に、「私(夫の私つまり父親)が如何に育ちのわるい駄目な家庭のうまれで、今もってそこから抜けられないどうしようもない男か」ということをとうとうくどくど喋った。

 「自分の娘なんだから、なにを言ったっていいと思うの」と娘もほんとうは言いたかっただろう。代わりに「いつまでも子離れしなのだから・・・」と、婉曲な表現で言っていた。

 家内の言ってることは真実なのだが、「言ってはならないこと」である。やはり、小脳出血の後遺症で「高次脳機能障害」なんだと思うことにする。喋っていることに激高して感情失禁で涙をながすこともある。

 私はそれを受けとめて、受け入れらなくても受けてとめて生き続けることにする。
 先日、読んだ日野原重明さん(91歳)と瀬戸内寂聴さんの対談のタイトルは「命、生ききる」というものだった。つまり「生きる」ではなくて「生ききる」である。「・・・きる」が味噌である。

 さて、桜木紫乃さんのエッセイに惹かれて、小説「ホテルローヤル」を借りてきて読み始めた。この本はテレビドラマになっていたかもしれない。桜木さんはどういう出自のひとか知らないが小説は上手い。併行して『花芯』(瀬戸内寂聴さん)も読み始めた。「子宮」という言葉が頻出して、晴美時代の瀬戸内さんが顰蹙をかった作品ということだが、そんな風には思えない。途中なんだが面白く感じる。「強い女が主人公だ」というより「女は強い」ということだろうか?