TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

ゲノム編集 難病治療に活用期待―興味深い記事を読んで

「ゲノム編集 難病治療に活用期待」という見出しの記事が、朝日新聞朝刊(2021年㋈15日)に出ていた。チョットじゃなく大いに興味深いので概要をまとめる。

 2020年のノーベル化学賞に輝いたクリスパー・キャス9(CRISPAR/Cas9)を使って、患者の体内で、病気の原因となる遺伝子を壊すことに世界で初めて成功したとの報告があった。英国ロンドン大などのグループが今年の6月に報告したもので、この技術で、トランスサイレンチン型アミロイドーシスという難病を治療できる可能性を示した。
 この難病は、主に肝臓でつくられるたんぱく質トランスサイレンチが異常な形になってかたまり、アミロイドといわれる繊維状になる。それが、神経や心臓、肺などに付着してたまり、神経のしびれや心不全などの症状を起こす。多くは何らかの原因で、加齢とともに異常がでてくるが、まれにトランスサイレンチンをつくる遺伝子に変異がある「遺伝性」の人もいる。遺伝性はとくに症状がわるくなりやすく,1990年代に肝臓移植による治療が始まった。その後、アミロイドをできにくくす薬の開発や、さらにトランスサイレンチンが細胞内で作られっることを妨害する「核酸医薬」も使われている。

 なるほど、この病気は難病中の難病のようだ。

 ロンドン大の研究グループは、患者の肝臓で異常なトランスサインをつくる遺伝子をこわす臨床試験を実施した。46〜64歳の患者6人に対して、肝臓の細胞にとりこまれるように細工したクリスパー・キャス9の材料を血管内に注入した。
 注入から28日目に血液をとってトランスサイレンチン濃度想定した。すると、体重1キロにつき0.1㎎を注入した3人は、トランスサイレンチンが平均で52%減っていた。安全性にも大きな問題は確認されなかった。

 この記事は、ニューイングラン・ジャーナル・メディシンに掲載されたんだという。まだ、本当に実験段階の臨床研究だね。