TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

朝日歌壇と俳壇を読む

 第38回朝日歌壇賞の受賞歌が今週は載っていた。各選者が一人を選んでいた。
 <意味ありて病むとその意味探しいきまだまだ病浅かりし頃(和泉市 長尾幹也)>⇒永田和宏選: 「難病と闘いつつ、病むことの、そして己の意味を問い続ける作者」と永田さんが評していた。長尾さんは、常連の当選者歌人だ。いつも自らの病のことを詠んでいる。まだ、それ程の年の人とは思えない。

<襁褓(むつき)してコロナ重症患者らを看護するとう夜筋看護師(観音寺市 篠原俊則)>⇒高野公彦選: 「襁褓して」の言葉が、重症者を看護する労働の厳しさを物語る」と高野さんが評している。篠原さんは、教師の人らしい。世相詠が上手い常連の方だ。お顔写真が載っていた。60歳の後半くらいのひとのようだ。

<あす死ぬと知りし特攻あす死ぬと知らざりし父原爆前夜(アメリカ 大竹幾子)>⇒馬場あき子選:

<原爆に父母を失い米兵の妻として生きて今日逝きし友(アメリカ ソーラー泰子)>⇒佐佐木幸生綱選:

次に、今週の歌壇を読む。

メルケルの十六年に日本の総理は九人入れ替わりたり(観音寺市 篠原俊則)>⇒馬場あき子選: 篠原さん、今週も載っていた。
<お父さんお酒やめたで一時代終わった如き母の報告(羽曳野市 玉田一成)>⇒佐佐木幸綱選:
<心地よいBGMのようなもの父のダジャヤレと母のおしゃべり(富山市 松田梨子)>⇒高野公彦選: 松田さん,よい家庭に育ったね。
<鳩のように首をふってはレジを打つ息子のシャツは衿からいたむ(東京都 松本知子)>永田和宏選:

 今週は、社会詠から個人詠まである。松田さんの歌がすばらしい。こんな幸せな家族になった松田さんの父母が羨ましい。今週の推しは、

心地よいBGMのようなもの父のダジャヤレと母のおしゃべり(富山市 松田梨子

次に、俳壇に移る。
<凩や小銭確かめコップ酒(岐阜市 金子秀重)>⇒長谷川櫂
<落葉掃くその人に降る落葉かな(平塚市 日下光代)>⇒大串 章選
葉大根一本持って行けといふ(奈良市 上田秋霜)>高山れおな選:
俳句は、切り取りが面白く難しい。

半分のマスクの顔の無愛想(名古屋市 山内基成)>⇒長谷川櫂
 この俳句って面白いの一押しだ。

 

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