TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』を読み終えたー凄い本だ

すごい本を読んだ。残りの2章を読み終えた。

 第六章 「がん共存療法」の見直し
 第七章 臨床試験に臨みたい

 第六章で、山崎さんは試行錯誤で実践してきた「がん共存療法」を以下のようにまとめた。
<今後、「がん共存療法」では、「クロノテラピー(時間治療)をベースとして「MDE糖質制限ケトン食」を」中核に、「クエン酸療法」と「少量抗がん剤治療」は、どの支持的療法と位置付け、上記三種の治療法を組み合わせたものを基本形とすることにした。・・・評価の難しい丸山ワクチンは、基本形のプラスアルファ薬といったところになる。・・・>

 第七章はでは、山崎さんは自ら見出した「がん共存療法」を世の中に提案できないかと考えた。ところが、その矢先、突然の虫垂炎に罹り入院手術を余儀なくされる(2021年月31日~9月)。この入院で体力を奪われて「がん共存療法」外来の実現は遅れることになる。
<「がん共存療法」については、外来だけなので、私一人でも診療可能であるが、在宅緩和ケアに取り組んできたケアタウン小平チームの活動には貢献できないので、ケアタウン小平チームの取り組みを理解してくれる後継クリニックを探すか、閉院にするかどちらかを考えている・・・。>

 曲折を経て、ケアタウン小平チームは、東京・新橋で活動している医療法人悠翔会(佐々木淳院長)に引き継がれることになった。(このことは、既に医学界新聞の対談記事から触れた)。

 ところで、ステージ4の大腸がんの山崎さんの状況はどうなったのあろうか。
<2022年1月半ば,、両側肺の転移病巣の状況を把握するための定期的なCT検査が行われた。・・・結果は、「SD」だった。この時点でステージ4と診断されてから、既に2年8カ月が経過したことになる。・・・・・「がん共存療法」が目指している、自分らしく生きるための「無増悪生存期間」の延長を体現しているのだ。今のままなら私は、更に、あと2年は大丈夫だろう。もっともっと頑張れそうな気もしている。>

 山崎さんは、「がん共存療法研究所」準備室を作り、活動している。
 連絡先メール:qaogw02895@yahoo.co.jp

参考文献:

 『緩和ケア』6月増刊号「どこでもやっているわけではない治療―先進・先端治療から補完代替医療まで」(森田達也ら編、青海社、2019年)