TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「認知症診断 PET検査でより正確にー慶応大開発 アルツハイマ―か否か見極め」 興味深い記事だ

 昨日、エーザイが開発したアルツハイマー病の薬について触れた。本日は標記のようなとても興味深い記事を読んだ。米国の専門誌ニューロロジーに掲載されたんだという(瀬川茂子さんの記事)。

 <慶応大のグループは、アルツハイマー病による認知症と、ほかの原因による認知症を見極める手法を開発した。脳へのたんぱく質の異常な蓄積を画像化できる陽電子放射断層撮影(PET)検査を2種類使う。原因に応じて、適切な薬に変えるなど、診療が改善できる可能性がある。>

 つまり、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドベータ(Aβ)とタウという2種類のたんぱく質の蓄積を測ろうとする手法だ。

 <グループは今回、対象者の人(42人)②軽度認知症障害の人(25人)、③認知機能が正常な人(40人)の三つの集団に分けたうえで、AβとタウたんぱくをPET検査で調べた。>

 <その結果、①では、アルツハイマー病からほかの認知症になるなど、10人に診断の変更があった。②では、当初、記憶力の低下がみられることなどから、将来アルツハイマー病になるリスクがあるとされている人は23人いた。だが、PET検査の結果、このうち11人は脳内にAβの蓄積はなく、アルツハイマ病ではない認知症になるリスクがあると診断された。軽度認知症障害よりも進行した状態の人もいて、3人はアルツハイマー病、1人は別のタイプの認知症と診断された。③でも、認知機能が正常とされていても、検査してみると、脳にAβが蓄積していてアルツハイマー病になるリスクがあるとされた人が4人、タウだけ蓄積していてアルツハイマ―病ではない認知症のリスクがあるとされた人が6人いた。
 全体として、35%の診断が変更となり、30%で薬の種類や量の変更など治療方針が変わった。 「2種類のPET検査により、診断が正しくついて、アルツハイマー病の薬を適切に使えるようになるなどのメリットがあるとわかった」と伊東大介特任教授は話している。>

 <コメント> 興味深い記事であるが、臨床で使用しても意義があるのかな。