TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

朝日俳壇と朝日歌壇を読むー辛い歌が多く、俳句は生きるを切りとる

 まず、今日は、俳壇から読む。

<春隣見えないけれど死の隣(筑紫野市 二宮正博)>⇒長谷川櫂選:
<鰭酒(ひれざけ)や老いのさびしさ笑ひ合ひ(羽曳野市 菊川善博)>⇒大串章選:

<眠らざる獣は鳴けり山眠る(栃木県壬生市 あらゐひと詩)>⇒高山れおな選:「鳴いたのは猿か鹿か?同時投句の <駅裏は枯れ駅前は殺風景>  もやはり対比の構図がすてきだ。」と選者の高山さんがコメントしている。

 俳句は情景の切り取りが肝心だね。次に歌壇を読む。

 <落としたるわれの涎(よだれ)を妻の拭くサッと拭く恥かかせぬように(和泉市 長尾幹也)>⇒永田和宏選:

 <気管切開せんか否かを問われたり生死決めえぬわれに医師問う(和泉市 長尾和宏)⇒馬場あき子選:
 和泉市の長尾さんの歌が2首選ばれていた。長尾さんは歌で生きている。

 <寒いねと誰かに話しかけたくて今日も加わるラジオ体操(つくば市 山瀬佳代子)>⇒佐佐木幸綱選:
 山瀬さんのうたは俵万智さんの系譜の歌だね。

<傘さして花に水やる人のゐて認知症とはかくも不条理(白石市 本山正明)>⇒高野公彦セ選:

 各選者の選んだ歌から気にいったのを引用しておいた。今週もウクライナの戦争の歌を絡めたのが多かった。

 <式典に酒飲み暴れいる二十歳(はたち)戦場に銃構える二十歳(観音寺市 篠原俊則)>⇒永田和宏、高野公彦共選:

 常連の篠原さんの上の歌が二人の選者から選ばれていた。作者の篠原さんは元教師で六十五歳くらいのかただろうか。上手い歌なのだが・・・。何を歌いたいのか?酒飲み暴れられほうが幸せに違いない。ロシアもウクライナの若者だって銃を持ちたくはないのだが・・