TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

映画「エゴイスト」をイオンシネマで観てきたーよい映画だった「人間らしく生きるとは、愛とはを問いかける」

 イオンシネマで朝の9時30分から映画「エゴイスト」を観てきた。数週間前に朝日新聞の映画紹介でに載っていたので観たいと思っていた。あの西郷隆盛「せごどん」をやった鈴木亮平が主役というので興味を持っていた。相手役がなんとか氷魚というこの人も朝ドラにでていた若い役者さんでICUでのモデル出身とか聞いた。いい男だ。身長が1メートル80cm以上もあっって顔もいいと、「モデル」なんって仕事ができるのだ。「いるだけ」で仕事になるなんて・・・。
 さて、映画はご多分にもれずのっけから男同士のキスシーンだったり、大きな男が抱き合って乳首をなめたりして喘いでいるのでちょっとキモイ感じがした。この話はドウなるのだろうと思っていたら案に反してシリアスな本格派物語であった。

 最後の場面で、主人公浩輔の恋人(男)だった龍太が突然に死んでしまった。葬儀のあとで暫くして浩輔が龍太の母親のもとを訪問した。龍太の母親は龍太と浩輔は男同士の二人だと当然ながら知っていたのだ。
 母親が浩輔に言う。「あなたは龍太も母親の私も愛してくれたのね・・・」
 これに対して浩輔が応える。「(ぼくは)愛ってなんなのか知らないんです・・・」
 この会話の場面を見て、この映画は素晴らしいと思った。「愛とはなにか」「人がひとを大切に思うはなにか」「人間とはなにか」を問うている。

 生前の龍太が言う。「天国ってあるとおもいますか?」浩輔が応える。「天国なんってないよ。いまが全てなんだ。」
 龍太が死んでから母親がいう。「天国では、浩輔さんのお母さんが龍太の面倒をみてくれているのかもしれないね。」

 良い映画であった。この映画の原作者は誰だろうと字幕にでた「高山真」を記憶してきた。帰宅して、ネットで調べると、原作の小説『エゴイスト』は、2022年8月にでている。ところが作者の高山真さんは2020年に50歳で亡くなっていた。東京外語フランス語学科を卒業して、雑誌の編集者をしていた。小説は自伝的なもので本人も「ゲイ」であったということだ。肝臓がんで亡くなっている。14歳で母を失い、「ゲイ」であることを隠して生きてきた。最近、千葉雅也さんの「オーバーヒート」を読んだばかりなので、ゲイのことに知識があったので今度の映画はすんなりと理解できた。