「ハザール」の校正を終了して返送したので、『リハビリの夜』に戻ってきた。「第五章 動きの誕生」を読み継いでいる。そして、思う。障害者の熊谷さんんは、最難関の東大医学部に正規の入学試験で合格したんだろう。どういう受験勉強をしてきたんだろうか。ネットで調べると、徳山高校という地方の高校の出身と知った。
第五勝の「1 モノを作り上げる動き」の冒頭はこうだ。
<一人暮らしをするのだ
十八歳になった私は大学進学を機に、一人暮らしをはじめた。>
東大医学部に、現役の18歳で入学したんだ。どうして、身体障害者の熊谷さんは東大医学部に現役で合格できたんだろう。ゲスの私はそう思ってしまう。ウキペディアで調べたら。こう書いてあった。
「山口県新南陽市生まれ。新生児仮死の後遺症で脳性麻痺となり、車椅子生活を送る。小学校B・中学校と普通学校で統合教育を経験し、山口県立徳山高等学校、東京大学医学部医学科を卒業。」
こんなに、単純に紹介されても分からないだろう。東大医学部には簡単には入れないのだ。まあ、それはいいか。
とにかく、本郷の8畳のアパートで一人暮らしをはじめた初日に、「拒絶するトイレ」の項目で、トイレに行けずにお漏らししたことが書いていある。そんことを、「甘美な敗戦」という見出し、「トイレに拾われない運動は私を焦らせ、身体内協応構造が強まる」と、怖ろしく難解な表現で書いている。
そのあと、熊谷さんは、電動車いすとであう。おそろしく世界が広がっていく。
<コメント>人間の可能性の大きさにき気が付く。
(今日はここまで)