城田俊さんの「ハザール」の素読みの2回目を終えた。簡単な校正一覧を作成して編集部の板垣さんに添付書類でお送りした。
記憶と記録のために若干の感想をここに記述しておきたい。最初の元原稿から編集者の意見をいれて「章立て」(構成)が変更されていた。以下に目次を再掲するが「序章」を読めばこの本の成り立ちが分かるようになっている。
■ユダヤ教を国教とする■
「ハザールはキリスト教のビザンツ帝国、イスラム教のアラブ帝国のはざまに立ってユダヤ教を国教として導入するという史上まれな決断をする。」
上記の記述がこの本の「要」だろう。
■城田俊 ハザール――幻の騎馬民族■
(以下、目次を再掲する)
目次
序章ハザールとは何か
第一章 前史
第二章 胎動―中国史料から
第三章 建国
- 西突厥の崩壊とハザールの建国
- 北ダゲスタン支配
- クリミア進出
第四章 ハザール・アラブ戦争
- デルベントを挟んでの攻防
- ハザールとトゥールギシュ
- 敗戦
第五章 国の内外
- カガン
- 国際情勢
第六章 ユダヤ教
- ユダヤ教導入
- シャド退場、ベク登場
- 内戦の始まり
第七章 ルシ
- 進出
- 皇帝が語るマジャールとペチェネグ
- 南下
第八章 カガン、出奔か
第九章 象徴(しょうちょう)から犠牲(サクリファイス)へ
- イブン・ファドラーンの旅行
- 象徴(しょうちょう)から犠牲(サクリファイス)へ
第十章 ハザールからの手紙
- ハスダイ・ヨセフ往復書簡
- 無名氏の手紙
- 借金苦から救い出そう―ハザール人が残した書状
第十一章 崩壊
- ルシ、キーウ(キエフ)占領
- 亡国の憂い
終章 ハザールとはどんな国か
- 領土と住民
- どんな経済を営んでいたか
- 社会と文化
- 残したもの
注
年表
(以上)
(「素読による校正作業」2023.8.14、TT)