TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

『ハザールー 幻のユダヤ教騎馬民族国家』(城田俊、水声社、2024年)を読み始めたぞ ~「ユダヤ人とは何か?」

 <今、物議の種を世界に播くロシアに先行する国は、ソビエト連邦ソビエト連邦の先行国家はロシア帝国帝政ロシア)。ここまでは誰でも知っている。ではロシア帝国の直接の祖は何であろう。モスクワ公国である。
 この国はモンゴル帝国(直接的にはキプチャク・ハン国)の中から生まれた小さな国であった。駿馬にまたがれば一日で端から端まで行きつけるような狭い国であった。それが十六世紀の中頃、イワン雷帝(1530ー1584。在位47-84)の治世、突如東西南北で領土拡張を開始し、中でも当方への征服行が突出し、18世紀にはアラスカを領有し、19世紀には我が国の隣国になるほど短期間に急成長を遂げる。その秘密はチンギス・ハンの遺産(国家の構造と精神)を引き継ぐからだという考えがあるが、一般のロシア人はそう思っていない。モスクワ公国が引き継いだのはキーウ(キエフ)国家(後述)だと見なす。これが現在世界を騒然とさせる騒乱の史的背景である。
 ハザールはこのキーウ(キエフ)国家に十世紀の中頃攻撃され、征服されたトルコ系騎馬民族の国である。征服されるに当たって、攻める側のキーウ(キエフ)国家と、守る側のユダヤ教騎馬民族国家ハザールの間で激烈な戦闘が繰り広げられたはずである。だから、民衆は憶えていたのだ。強壮なユダヤの騎馬武者を。最後にロシアの豪勇に敗れ去るユダヤの勇士を。
 ハザールとは、以上のように現在のロシアのもとのもとにあった国であり、民である。>

 「序章 ハザールとは何か」から長い引用をした。冒頭の、「ロシアの昔話にユダヤの荒武者」の項に、ハザールの荒武者がロシアの豪勇ムーロメッツに敗れるブイリーナ(伝承民話)が紹介されている。ハザールは、幻として消えてしまった騎馬民族であるが伝承民話(ブイリーナ)にその足跡をとどめていたのである。

 <ハザールはキリスト教ビザンツ帝国イスラム教のアラブ帝国のはざまに立ってユダヤ教を国教として導入するという史上まれな決断をする。・・・これは領域内のスラブ人・トルコ系人のユダヤ教との本格的な出会いの始まりである。
 東ヨーロッパのユダヤ人のかなりの部分はトルコ系人ハザールの末裔だという説がある。この説は現在あるイスラエル国の建国の理念をゆるがす恐れがある。>

 ハザールという騎馬民族国家はユダヤ教を国教として選択したのだ。ユダヤ教聖典旧約聖書である。ユダヤ教を元にしてイエスがまれ新約聖書聖典としてキリスト教ができた。イスラム教もユダヤ教からできた。つまり、ユダヤ教が原点なのである。
 「序章ーハザールとは何かにおいて、城田さんは序章を読めばこの本の全貌がわかるような解説を試みている。

 <コメント>
 本書『ハザールー幻のユダヤ教騎馬民族国家』(城田俊、水声社、2024年)が世に出る前、元原稿の初校の段階から本書を校正者として読んだ。初校で一回、再校で二回の素読の機会に恵まれたことになる。そのため全貌を理解しているつもりなのだが読み始めると斬新な気がする。本書を私は楽天ブックスから購入したので「レビュー」の依頼が来ている。読了したらレビューを試みたい。

 さて、本日の気になる本を紹介する。
(1)『きょうから始める コロナワクチン解毒17の方法―打ってしまったワクチンから逃げ切る完全ガイド』(井上正康、方丈社、1540円)

 「急増する帯状疱疹膠原病、慢性疲労睡眠障害、風邪をひきやすくなった。その不調、打ってしまったワクチンのせいかしません!」と広告にある。
 著者は医師で、大阪市立大学名誉教授だそうだ。コロナワクチンのお陰で助かったひとがおいるのではないのか?アンチ・ワクチンの本がかなり出ているが、どちらが真実か? 本書には、著者と福島雅典さん(京都大学名誉教授、私と同年代の癌研究者)との対談、村上康文さん(東京理科大名誉教授、何が専門?)の対談をも載っているとのことだ。読んでみたいので記録した。