TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

 『私のC型ウイルス肝炎物語』ーウイルスと共に生きてきた―を城田俊先生に読んでもらった機会に感想をかいておく

 先日、12月11日(月)に、『ハザール―幻の騎馬民族国家』の元原稿を返却するついでに、<『私のC型ウイルス肝炎物語』ーウイルスと共に生きてきた―>の原稿(プリント)を製本してお送りした。一日おいて本日(13日)に以下のようなメールを頂戴した。記憶と記憶のために以下に再掲しておきたい。(一部、改変)

 <昨日、拙著原稿と共に『私のC型ウイルス肝炎物語』頂きました。ずっと読み続けました。面白い。新しい文学形式の誕生に立ち会った感じがしました。形式だけではないかも。『失われない時を求めて』というような志向の作品。プルーストは失われた時を後から言葉で再興しようとしているが、これは一日一日が小さな石片や煉瓦のように確固として積み重ねられていて消えていかない。アミエルの日記のように漫然と一日一日が並べられていない。意味を持つ各月、各日が一つのテーマ(ビールスとの戦い)に向かって構築されている。ノスタルジーから自由で、これ面白い物語ですね。悪癖克服の物語のような内省、自己批判、冷ややかな自己観察がない。これらには我々飽きています。淡々たる時の流れ、事実の記述。これがいい。こういうのがないにもかかわらず、実存の諦念的受容が感傷を排して伝わってくる。自己の中の悪との闘争が物静かに語られている。名言がないが、多彩なルポの感じがある。

 私の趣味から余計な感想を付け加えます。ポーランドやシチリヤ島に行く。なぜポーランドなのか、奥様はどうしてシチリヤに行きたかったのか、これを説明してくれると、私のような脱線好みの人間にはもっと膨らみが感じられる。これ私の趣味ですから耳を貸さなくてもいいですよ。ラグーザお玉の墓が見たかったのかもしれないとか、クオバデスを読んだからとか。奥様のご病気は一つのクライマックスですね。どんな作品にもクライマックスが必要です。ミノファーゲンがでてきますね。これ宇都宮徳間の会社が作っている私にはわからない効用の薬ですが、宇都宮徳磨(漢字は正確ではないかもしれません)の娘は高田後胤(薬師寺監寺。漢字を忘れました)と結婚したが、後離婚したと聞きます。ちまたの噂かも。娘がいるはずです。どうしているのかな。こうした脱線は極力避けておられることわかります。正しい態度と思います。

阪東君の箇所は面白かった。どんな話があったのか。書かぬが華かもしれませんね。

以上簡単な、只今の、つたない感想です。

お体を大切にお過ごしください。>

<コメント>
 過分な感想をいただいた。この原稿を読んでくれた初めてのひとである。阪東良三君にも渡したが彼にはもう読む気力がなかったに違いない。この書き方は、もしかしたら高橋源一郎さんの書き方にちかいのかもしれない。

 最後に今日の気になる本を書いておく。
(1)『長生きは小さな習慣の積み重ね』 (川嶋みどり、幻冬舎、1430円)
 健康とは肉体ではなく、日々の暮らしが健やかであるということ。病があっても、不自由があっても、当たり前の毎日を生きる。ピンピンキラリで老いを迎え討つ。
 面白い広告だな。川嶋さんが、お元気で生きておられて嬉しい。

(2)「ひとりで生きて99歳 一度味わったらクセになる暮らし方』(三條三輪、耳鼻科医、1430円、幻冬舎

(3)『紫式部の言い分』(岳真也ワニブックス、990円)