TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

 認知症と ともに暮らす社会に ~興味深い記事(2024年5月26日、朝日新聞朝刊、「Reライフ人生充実」)から

 認知症と ともに暮らす社会に ~興味深い記事(2024年5月26日、朝日新聞朝刊、「Reライフ人生充実」)読んだ。
<厚生省推計「2060年、前段階も含め65歳以上の3人に1人」どう考える>という副見出しもある。

 「どう考える」たってどうするんだ。認知症基本法が今年の1月に施行になったんだって。知っているかな?まずそれを押さえてから、記事を読んでみたい。

共生社会実現を推進するための認知症基本法(通称「認知症基本法」)■
 令和5(2023)年6月に認知症基本法」が成立し、2024年月1日に施行された。
認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性をそんちゅおしつつ支え合いながら共生する活力ある共生社会の実現の推進を目的として施行された。

 総論はとてもよいと思うが、実際の施行は難しいだろうな。新聞記事を読みながら引用してまとめておきたい。

<2060年時点で、65歳以上の人のうち645万人(17.7%)が認知症となり、認知症の前段階「軽度認知障害(MCI)の人も632万人(17.4%)まで増えるとする推計を厚生労働省が公表した。認知症とMCIをあわせると、65歳以上のおよし3人に1人が認知機能にかかわる症状ががあることになる。今年施行された「認知症基本法」は、認知症の人が尊厳をもって暮らせる共生社会の実現を掲げる。(吉備彩日さんの記事)>

 総論で掲げた目標は正しいんだが、実際の介護の現場は相当厳しいそうだ。

 <認知症の人の家族の会」の鎌田松代さん(代表理事)は言う。「社会の理解は、まだ移行期で、十分ではありません。・・・・・一方で、認知症の人も利用する介護保険の財政の話となると、利用料の負担割合を増やすなどといった議論もあります。・・・・もし介護が必要になって自宅暮し続けたいと望んでも、現状では訪問介護の新規利用は難しいといった話も聞き、不安が募ります。>

 介護福祉学が専門の高野龍昭教授(東洋大)は言う。「…独居の高齢者は生活環境が損なわれやすいため、認知症の症状が進行しやすいと考えられており、こうした高齢者への孤独・孤立防止対策が一層重要になります。・・・・実は、日本には約1500万人の「認知症サポーター」がいます。認知症への理解を深めることを養成講座で学んだ人たちのことで、厚労省が事業を後押しし始めた2005年当初の目標は100万人でした。>

 引用した部分の、ゴシック下線部、「認知症サポーター」ってどういう人だ。こんなにたくさんの人がいて機能しているんだろうか?
 認知症サポーター」って、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けする人たちのことだ。区役所や地域包括サポートセンター等の主催で、市民向けに認知症サポーター養成講座を随時開催しているんだって。知らなかった。受講してみたい。認知症予備軍と呼ばれている私ですが・・・。この情報を注意してみておきたい。

軽度認知障害(MCI : Mild Cognitive Impairment) 
 記憶の低下などの軽度の障害はあるも、家事や買い物などの日常生活では支障が出ていない状態のこと。認知症になる手前、その後に生活機能障害がでて、認知症に移行する場合もあれば、運動や食事などの生活習慣の見直しといった認知症予防の取り組みで、健常な状態に戻る可能性もある。厚生労働省によると、MCIの人のうち、5~15%程度の人が1年で認知症に移行する一方、16〜41%の人は1年で健常な状態になるという。MCIをめぐっては近年、新薬の開発も活発化している。認知症をきたす原因として最も多いアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」が昨年12月に、保険適用となり、MCIや軽度認知症のの人を対象に、一部の医療機関で治療が始められた。根本的な治療にはならないが、認知症の進行を遅らせる効果が期待されている。>

<コメント>
 認知症は一筋縄ではいかない。あの聡明な作家の大江健三郎さんだったって、晩年は「認知症気味」だったのでは?認知症の専門家の長谷川和夫さんは自らが認知症になったと公表した。タレント俳優の蛭子さんは、認知症になってからも働いているが今はどうなんだろう。やはり、孤立して酒浸りが認知症になる一因と思う。なんとしても、同伴者のYさんにお世話なって生きていくのが一番いいのだろう。

 最後に気になる本を書いておく。

(1)『和のふるまいー言葉事典』(征木良子、すばる舎、1870円)
 「所作まで身にしみる趣ある言い方」とある。

(2)『教養としての武士道』(安藤聖笙、自由国民社、 1815円)

  「侍と武士との違いは何か」「武士の動作はなぜ美しいのか」等々が書いてあるよ7うだ。