TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

 『医者が「いわない」こと』(近藤誠、毎日新聞社、2022年7月5日発行)を読んで思うこと ~「いまを楽しめ」

 『医者が「いわない」こと』(近藤誠、毎日新聞社、2022年7月5日発行)を読んだことにする。というのは、半分以上読んだのであとは概括して終わる。近藤誠さんは、この本が出てから一カ月余の8月13日に急逝された。急性の虚血性心疾患のようだ。心臓まひの発作だったのだろうか?近藤さんは、「長生きしたければ医者にかかるな」と主張され、当然、健康診断など受けていなかった。その結果の突然死である。だとすれば近藤さんの本の説得力はない。もっとも全力で働いていたので典型的な「ピンピンコロリ」を実践して見せたといえるのかもしれない。この本の章立てはこうだ。

第1章 人間ドックは「病気」をつくる場所 (読んだ)
第2章 なぜ医者は、事実を「言わない」のか?
第3章 正しい「医者との付き合い方」
第4章 高血圧薬は使わないほうがいい
第5章 中高年のがんは、ふつうの「老化現象」
第6章 医者から、がんだと告げられたら
第7章 病院では安楽な最期は迎えられない
第8章 世間に溢れる「健康法」のウソ
あとがき

 第1~4章までと第8章は読んだ。
 実は、近藤さんの書いているのは本当のことなんだが、「だから庶民はどうしたらいいの」が余り見えてこない。「あとがき」の次の件がとてもいいと思う。

元気でご飯がおいしいときは、長生きするために病気を早期発見する、という考えを捨て去りましょう。そして、なにか不都合な自覚症状がでてから、対処法を考えるのです。症状がでるのは、からだの調節システムが無理している証拠だからです。そのように、医者や医療を遠ざけて暮らせば、そうしない場合よりも断然、安全に長生きできるのです。

 有名なラテン語箴言に「メメン・トモリ」があります。「死を意識せよ」ですね。ただそれに続く、対になった言葉があまり知られていない。「カルぺ・ディエム」「一日を摘め」です。つまり「今日を楽しめ。
 どうか、からだと医者の言葉に抵抗力をつけて、充実した人生をお過ごしください。>

 近藤さんの「あとがき」のうえに引いた言葉は実によいことを言っている。
 テレビで有名な林修さんの「いつやるの」「いまでしょう」である。

 先日読んでいまも読んでいる『おかげさまで生きる』(矢作直樹さん)が全く同じことを書いている。

  <古神道に「中今」という言葉があります。過去はどうであったにせよ、今を生き切ることが大切だという意味です。もっと拡大解釈すると、過去も未来も、今の連続です。時間というのは今の意識が連続して作り出された集合体だからです。だから、過去が、未来が、とことさら執着する必要はないのです。今を楽しむこと。たったそれだけで、人生が変わります。

 ああ、そういうことだったのか。今になって分かった。わたしの場合は1881年年~1993年までの12年間は少なくともその時の「今」を楽しんできたのだった。たしかに人生が変わった。そして今のわたしがある。「いまを楽しめ」!