TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

詩人の恋


 朝日新聞にいま連載されいる「語る―人生の贈りもの―詩人 谷川俊太郎」を興味深く読んでいる。(2018年9月6日、7日)
 谷川俊太郎と言えば哲学者/谷川徹三の息子で若くして「二十億光年の孤独」を書いて輝いた詩人の中の詩人だ。この連載の9回目に次のような記述がある。
 「認知症になって、若い頃に浮気をしていた父への恨みつらみが戻ってきたんでしょうね。夜中にぼくの仕事部屋に来て,『あなたのお父さんはひどい人だ』と原稿用紙に書き連ねた。・・・・・」 詩人の父の哲学者もほんとうに浮気をしていたのだろうか? していたって不思議はない。谷川徹三と言えば固い感じの哲学者というイメージなのだが・・・。
 「哲学者も・・・」と書いたのは、連載10回目(9月7日)で詩人俊太郎がこんどは自分の浮気のことを語っているからだ。詩人の俊太郎は、その頃に妻の知子さんとうまくいかなくなっていて、仕事部屋と称して新宿にワンルームマンションを借りていた。そこで数々(でしょうね)の浮気を繰り返していた。妻の知子さんと別れた後に
で再婚する絵本作家の佐野洋子さんとも仕事部屋で逢瀬を繰り返していたことを言っている。その佐野洋子さんに「あんたは女が一人いれば友達は全然いなくていいんじゃないの」と言われてね、・・・・」と詩人は語っている。
 詩人の恋といえば、ねじめ正一による小説『荒れ地の恋』に描かれた田村隆一北村太郎の恋路がよく知られている。田村隆一の立ち姿は男のGにも憧憬に近く格好いいと感じた。詩人はかくありたい。詩人にはなれないな。齢71歳を超えて老妻ひとりとの生活に翻弄されているGには「詩人の恋」にはとても手が届きそうもない。