TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「家族という病」について



 冒頭から引用だ。
 「・・・・夫はさして変わらぬ状態で寝ていた。その顔を見てしみじみと思った。『この人、顔が変わった。いつ変わったんだろう。こんな優しい顔をしている人だったんだ』一週間どころか、何十年も見たことのない表情だった。長女や私を睨みつけていた目はどこに行ったのだろう。・・・・(老妻達の胸のうち)」
 上の文章は、沖藤典子『老妻だだって介護はつらいよ」(岩波書店 2015年)からの引用である。稲城市若葉台の図書館の返却棚で偶然みつけタイトルに惹かれて借りてきた。途中までよんでみて今日のブログに取り上げることにした。内容は,定年後に50年連れ添った夫の発病とその介護の記録だ。そこに書かれているのは、「家族の病」の話ではない。「家族という病」の話である。
 誰しもが幸せになりたいと結婚して家族を作るはずだ。しかし、何年後(もしかしたら数か月後)あるいは何十年後に待っているのは「家族という病」なのである。この本には、あるい夫あるいは家族への恨みつらみが開陳されいる。縁あって長年連れ添ってきたのだから一方が倒れたら優しい気持ちで介護をするのが人の常であろうと考えるの容易い。
 私たち(かく言うGめも)「家族という病」を抱えて生きて続けている。