TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

さりげなく言いし言葉は・・・


 「さりげなく 言いし言葉は さりげなく君も聴きつらむ それだけのこと」
  (石川啄木『一握の砂』より)
 
 勤めていた出版社を定年になる機会に先輩から推薦されて「日本ペンクラブ」に入会し電子文藝館の委員に就任した。電子文藝館では著作権の切れたあるいは著者から承認の得られた文芸作品をデジタル化して無料閲覧を可能にしている。この種の電子化サイトとしては「青空文庫」が知られている。今回、岩田 亨さんという歌人の歌集『オリオンの剣(抄)』(著者自選)を収載するに際してその校正作業を依頼されて行った。校正といっても、誤字脱字がないか原本(PDF)との齟齬がないようにとの確認作業である。
 50数年前の高校生時代に、国語の教科書で読んでから石川啄木の歌が好きになり、角川文庫の「石川啄木詩集」(歌集ではなく詩集であったと思う,確認はしていないが)気持ちが落ち込んで来るたびに読み続けてきた。「友がみなわれより偉く見ゆるひよ・・・」「さりげなく言いしことばはさりげなく・・・・」と、声にだして唱えると少し元気がでる。短歌朗読は人を元気づけるような気がする。たしか、新井 満さんが啄木の歌の朗読(?)をテープかDVDとかで作品にして公表していたのではないだろうか。