国内初の遺伝子治療薬コラテジェンに期待する！
国内初の遺伝子治療薬「コラテジェン」の保険適用がこの9月から実施になることが、厚労省により本日2019年8月28日に決まった。この薬は手足の血管が詰まって血流が乏しくなり潰瘍ができる「慢性動脈閉塞症」の患者が対象で筋肉に注射して使用する。製造元のアンジェスは大阪大学発の創薬ベンチャー企業である。再生能力の高い臓器である肝臓から出るたんぱく質「HGF」の遺伝子を細菌などが持つ「プラスミドDNA」に組み込んで筋肉に注射する。新たに血管が作られ血流改善が期待されるというメカニズムである。投与1回分の公定価格は60万360円と決まった。製薬会社の予測では患者数は年間千人弱で、ピーク時の販売額は年12億円だという。これにより治療に効果が出ればこの上ない朗報と言える。C型肝炎の原因のC型肝炎ウイルス(HCV)を排除するための飲み薬が12週間で600万以上になるのと比べても患者負担は少なくて済む。初の遺伝子治療の臨床応用だ。よい結果が出るのを期待する。
