『さよならギャングたち』(高橋源一郎)は面白いらしい。読まないうちに、ますます読みたくなってきた。
朝日新聞の文芸欄「ひもとく」に、「小説嫌いが好きな小説」というコラム記事を歌人の山田 航(わたる)さんが書いていたので読んだ。山田さんは、1983年うまれというから30歳だの人だ。『さよならバグ・チルドレン』『水に沈む羊』という歌集をだしているのだという。
<数少ない小説家としては高橋源一郎と長嶋有がいるのだけれど、それぞれが小説の背景にあるのが詩と俳句で、韻文の感覚をベースに散文を書く作家だ。私の気に入る小説家はことごとく、詩歌にも通じているひとばかりである。高橋源一郎の『さよなら、ギャングたち』は、小説の途中でいきなり漫画がそうにゅうされたところで腹をかけて笑った。この作者は、物語というものを心から馬鹿にしているんだなと感じて嬉しかった。>
というところで、また高橋さんの「ミヤザワケンジ」に戻って読み続けたい。
山田さんは、長嶋有『鳴かない女はいない』とアメリカの作家ニコル・ベイカー『中二階』という小説を紹介していた。