TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

新型コロナウイルスの治療薬の現状

新型コロナウイルスの感染者が減ってきた。このまま終息に向かってくれれば嬉しいが予断は許さないだろう。新型コロナウイルスの「第6波」が懸念されるなか、治療薬の選択肢も増えてきたようだ。「治療薬―増える選択肢」という記事が、朝日新聞朝刊(2021年10月24日9に出ていた。記憶と記録のために纏めておきたい。

新型コロナウイルス感染症の治療薬■
(1)レムデシベル(商品名 ベクルリー、点滴):2020年5月に特例承認された抗ウイルス薬。この薬は、C型肝炎ウイルス薬のハーボニーを作ったギリアド・サイエンスが作ったエボラ出血熱対象の抗ウイス薬だ。新型コロナウイルス感染症については、対象は当初、重症者を原則としていたが、今年1月に添付文書が改訂され、コロナ肺炎の患者全般へと対象が広がった。酸素吸入が必要でなく、血中の酸素飽和度が93~96%の中等Ⅰの患者から幅広く使われている。新型コロナは発症からしばらくたつと、炎症反応が主になり、急性呼吸窮迫症候群など免疫反応の異常がでる。この時期の患者には、抗炎症薬や免疫抑制剤が有効になる。
(2)デキサメタゾン(商品名 デカドロン、飲み薬、点滴):もともと重症感染症向けに承認されていて、2,020年7月に、コロナ治療薬に位置付けられた。過剰な免疫が臓器に障害を与える反応を抑える働きがある。この薬は、点滴と口から飲むタイプとがある。軽症や中等症Ⅰの段階で使うと、かえって病状が悪くなることがあり、使うタイミングが重要だ。
(3)バリシチニブ(商品名 オルミエント、飲み薬): もともとは関節リウマチやアトピー性皮膚炎の薬で、中等症Ⅱや重症者を対象とする。飲み薬で、レムデシビルと併用する。
(4)カシリビマブ・イムデビマブ(商品名 ロナプリーブ、点滴): 2種類の中和抗体を組み合わせた抗体カクテル療法と呼ばれる薬で、ウイルスが細胞に感染するのを妨げる。2021年7月に特例承認された、軽症者や中等症患者向けの点滴薬だ。高齢者や持病があるなど重症化リスクの高い患者が対象となる。
(5)ソトロビマブ(商品名 ゼビュディ、点滴): 2,021年月に特例承認された。こちらの使用は、2021年10月現在、入院患者に限られている。この薬は、グラクソ・スミスクラインが開発したのだろうか?

開発中の主な飲み薬
(1)モルヌピラビル(メルク):治験の中間結果を公表し、米国で緊急使用許可を申請。国内でも早ければ年内に実用化される見込み。軽症の人に使える飲み薬としては、世界初とばる見通しだ。服用は、12時間置きに計5日間。メルクは、FDAに緊急使用許可を申請している。米国での審査が終わり次第、日本にも申請する見込みだ。
(2)PF-07321332 (ファイザー):最終段階の治験。早ければ年内に申請。
(3)AT-527(ロッシュ):最終段階の治験。2022年にも申請。
(4)S-217622(塩野義):最終段階の治験。早ければ年内申請。
(5)ファビピラビル(アビガン)(富士フィルム富山化学):昨年10月に申請済だが、再治験を実施中。もともとは抗インフルエンザの薬。
(6)イベルメクチン(興和):最終段階の治験。抗寄生虫薬。大村さんのノーベル賞の薬だ。

<コメント>イベルメクチンはまだ承認されていないのだ。