朝日新聞(2022年1月22日)の文化欄「著者に会いたい」に、小佐野さんのことが「がんじがらめほどいた」で載っていた。38歳の若者で、あの小佐野賢治さんが大伯父にあたるんだという。
<自身のセクシャリティーに悩んだ青春時代を投影した小説と、ルーツを見つめる歌集を同時に出した。>
『僕は失くした恋しか歌えない』(新潮社)
『歌集 銀河一族』(短歌研究社)
<金色の渦のさなかに暮らしをり小佐野家、または銀河一族>
小佐野さんは、慶応の大学院在学中に台湾に居を移して10年に起業し、約10カ国で「TSUJIRI」ブランドのカフェを経営。2017年にCEOを退き、いま会長なんだという。2018年に出した第一歌集で、現代歌人協会賞を受賞。小説は、現代版「伊勢物語」を目指して歌を随所に織り込んだ。
小佐野さんの本は興味深く読んでみたい。歌はこのような生きる武器になるんだろう。それにしても、天は二物も三物も与えるんだと思う。
この記事のしたに、小澤英実さん(東京学芸大学准教授)が、文庫のこの新刊で、以下の三冊を推薦していた。興味深い本だ。
①聖なるズー(濱野ちひろ 集英社文庫) 726円
②愛なき世界 上下(三浦しおん 中公文庫)748円、726円。
③微産生(田中兆子 新潮文庫) 737円。