TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

文体が感染するー『オーバーヒート』(千葉雅也)を読み始めた

 千葉雅也さんの『オーバーヒート』を読み始めた。『デッドライン』に続いて二作目である。『勉強の哲学』は訳がわからんくて途中でやめたのに小説は読める。あたりまえだが千葉さんの「文体」が心地よく読めるのである。これは前に初めてポストモダンというのだという高橋源一郎さんの小説を読み始めた時と同じような感想を持った。このひとの「文体」がある。それと、「なんだ千葉さんも自分のことを書いている」んだとわかった。あの小島信夫さんが弟子筋の三浦さんに言ったことー「自分のことを包み隠さずに書くのです」を、千葉さんは実践しているのだ。流れるような独白の文体で書いている。舞台は大阪と京都だ。長い間の東京大学での学生、大学院生の時代とその後のフランス留学を経て、初めて京都の立命館大学に職を得た千葉さんの、関西引越し後の私の物語である。冒頭から、おとこともだち晴人とのセックス場面が出てきたりする。
 <そんな男と一晩中何もかも忘れあらゆる言葉を失い、犬となって吠えながら快楽の限りをつくしたい。>

 読み始めの辺りでこういうセリフが出てくる。「言語は存在のクソだと!」と嘯きながら、言葉と男たちの肉体との間を往復する。・・・」。こういうお話のようだ。千葉さんは、ジル・ドゥルーズという哲学者の研究が専門らしい。ドゥルーズってどういう人なんだろう。調べた。「フランスの哲学者。パリ第8大学で哲学の教授を務めた。20世紀のフランスを代表する哲学者の一人であり、ジャック・デリダなどとともにポスト構造主義の時代を代表する哲学者とされる」んだって。1925年1月18日に生まれ、1995年11月4日に亡くなった。最近の人なんだな。
 まいいか、千葉さんの小説をよんでから、ドゥルーズの本も読んでみよう。
 ということで、今日はここまで。
(続く)