猛暑の昼は映画館に限るね。新型コロナウイルス感染拡大防止のために地元のミニシアター「アルテリオ映像館」が休館していた一昨年は困ったね。ようやく映画館が従来の体制に戻ったので今日も映画に行った。
映画「ライフ・イズ・クライミング!」は見応えがった。こういう話だ。
<視力を失ったクライマーがユタ州の大地にそびえる岩山を目指す。>
中途で失明するとほんとうに歩くのにも困ると聞いた事がある。幼児からの失明者は感覚が鋭く育ってくるのだが、中途で失明すると、それまで視力にたよってきたので、先天性の失明者のように感覚が鋭くないのだときいたことがあるが、そうなのだろうか?
<パラクライミング視覚障害部門の最も重いクラスで世界選手権四連覇を果たした小林幸一郎とガイドの鈴木直也のコンビ。鈴木は小林を登山家に有名なユタ州の岩山に登らせたいと企画する。クライミングを愛する者たちの群像として楽しめる感動のドキュメンタリー映画だ。>
まったくすごい映画だった。映画なんだが、人間の何かをやろうとする力の凄さに驚いたね。
「なせばなる、なさねばならぬ何事も 成らぬはひとの為さぬなりけり」
さて、朝日歌壇を読もう。
<差し歯またぽろりと落つる梅雨寒の独りぼっちのカラオケルーム(松山市 三木須麿夫)>⇒佐佐木幸綱選:
三木さん、一人でカラオケってつまらないよね。でも、歌が出来た。
<新宿で荷を降ろす時とき上高地の余韻響かす熊除けの鈴(松戸市 舘 修一)>⇒高野公彦選:
週末にか上高地に行くんだが、熊除けの鈴を忘れないようにしよう。
<やさしさに気づいたあとのさびしさは愛かも知れない違っていても(松本市 上嶋晴美)>⇒永田和宏選:
こういう歌を選んだ、永田さんは優しいお人だと思う。
<細き骨連なるリスの尾の先に空気丸まる骨格標本(奈良市 山添聖子)>⇒馬場あき子、永田和宏共選:
二人の撰者に選ばれているんだが、この歌が分からない。
今週の一押しっていうか、感心したのは、
「新宿で荷を降ろす時とき上高地の余韻響かす熊除けの鈴」
こういう作り方もあるんだ。