TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

 今日も猛暑で朝日歌壇と俳壇を読む

  猛暑から冷房を求めてアルテリオ映像館で映画「さらばわが愛/覇王別姫」を観てきた。中国・香港・台湾という1993年の映画。監督はチェン・カイコー。「激動の時代に翻弄される京劇役者の物語だ。中国映画として初めてカンヌ国際映画祭パルムドールに輝いたんだって。
 抗日戦争から文化大革命という激動の時代を背景に京劇の豪華絢爛で悲劇とも思える激動の50年が描かれていた。

 帰宅して恒例の朝日歌壇と朝日俳壇を読んだ。先週(8月13日)は休載だったと思う。

 <友達にオオクワガタを採った場所教えなかった小四の夏(姫路市  箭吹征一)>⇒ 馬場あき子選:こういう小四の歌が選ばれるっていいよね。私も小学生のときに「俳句は」は575に言葉をあてはめると国語授業で聞いて作ったことがある。

 「すずのすけ ぼくらの仲間 強いんだ」(575)に入っているけど季語はないし俳句にはなっていない。しかし言葉遊びは面白かった。「赤胴鈴之介」が大人気だった65年も前の話だ。

<知る事は引き受ける事小説を読めば始まる大江ワールド(筑紫野市 二宮正博)>⇒佐佐木幸綱選:「大江健三郎さんが亡くなって五ヶ月以上過ぎたが、追悼の歌がまだ毎週のように投稿されてくる」と、選者の佐々木さんがコメント。

<まっすぐな胡瓜や茄子の美しさ しゃくれ胡瓜や茄子の楽しさ(館林市 阿部芳夫)>⇒高野公彦撰: こんな情景も歌になるなんて短歌も自由だね。

<言論を犭(いぬ)と犬とではさみこむ獄とう字の成り立ち恐ろし(大和郡山市 四方 護)>⇒永田和宏撰:
 世相短歌より日常詠が好きだ。

<センパイと呼ばれる日々に少し慣れ今日は後輩ぎょうざに誘う(富山市 松田梨子)>⇒馬場あき子、佐々木幸綱共撰:
 このうたが とても良いねと 言ったから 今日の一押し また梨子さんか

 次に俳壇に移る。

<向日葵はいのちいのちと咲いてゐる(茨木市 瀬川幸子)>⇒大串章撰:

<死に水は冷酒がよろしさうねがう(川越市 益子さとし)>⇒長谷川櫂撰:

「向日葵はいのちいのちと咲いてゐる」

 この俳句がいいね。

 最後に、今日の気になる本。

(1)『中井久夫拾遺』(金剛出版、高宣良編、3960円)
 「没後1年、精神医療初めて希望を処方した精神科医の類まれなる軌跡。きらびやかな感性と卓越した観察眼を高度の平凡性にかえて「義」を貫いた精神科医の生涯とそいの治療観をたどる」と書いてある。
 中井久夫さんの追悼記事が連続しでているね。雑誌『精神医学』は追悼文を誰か書いて載せているのだろうか?

(2)『新しい戦前 この国の”いま”を読み解く』(内田樹白井聡朝日新書,979円)
 <今の日本人は国民的規模で「狂っている」と対談でいっているのかな?>
 読んでみたい。批判のための批判なら致し方ないように思う。「SNSの毒」という言葉もでいる。スマホはやはり危うい機器のような気がする。

(3)『「深みのあるひと」がやっていること』(斎藤孝朝日新書、891円)

 今週も身体論から語る、内田さん、斎藤さんの本を書いておいた。