TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

 「ゲノム編集治療 英で承認」 ~興味深い新聞記事から

「ゲノム編集治療 英で承認」という記事が朝日新聞朝刊(2023年11月18日)に出ていた。興味深いので概要をまとめておきたい。ゲノム編集技術は2020年にノーベル化学賞に輝いたクリスパー・キャスナイン(CRISPER/CAS9)のことだ。このことはこのブログでも触れている。

 <英国の医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は、11月16日、ねらった場所で遺伝子を改変する「ゲノム編集」を使った治療法を世界で初めて承認した。対象は。遺伝性の血液の二つの難病で一度の治療で効果が一生持続する可能性がある。

 承認したのは、MHRAによると米国のバイオ医薬品企業「バーティックス・ファーマシュティカルズ」とスイスのバイオ企業「クリスパー・セラピューティックス」が共同開発した治療法だ。>
 対象となる病気は、いずれも遺伝子の変異により正常な赤血球がつくれなくなり、重度の貧血などを引き起こす病気である。対象疾患は「鎌状赤血球症」と「βサラセミア」である。承認された新たな治療法は、患者の骨髄から造血幹細胞を取り出し、ゲノム編集技術を使って機能する赤血球を作れるように改変して、その細胞を体に戻す。
 臨床試験では、鎌状赤血球症の患者の29人のうち28人が、治療後に少なくとも1年、重度の痛みから解放された。βサラセミアでは、患者42人のうち、39人が治療後に少なくとも1年、赤血球の輸血が必要なくなった。(記事は、合田禄、野口憲太の署名あり)

<コメント>

 上記の治療が成功すれば、患者は一度の治療で一生効果が持続するとのことだ。画期的な記事だ。