TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「廃用症候群」と合気道の稽古のこと ~合気道は動くこと

 今年の1月から読売新聞を購読している。そこで歌人俵万智さんが「読売歌壇」の選者の一人であると知った。
 ところで、本日は合気道の水曜日の稽古日であった。相半身の横面打ちからの各種の技の稽古をした。「下実上虚」を念頭で唱えながらの稽古をしたが、稽古を始めて身体が温まるまでは思うように身体が動かない。人間は動物つまり「動くもの」と書いて動物である。動けなくなったらお終いなのである。「廃用症候群」という医学用語を20年くらい前に知った。リハビリテーション領域で最初に言い出されたのではないだろうか?英語では「Disused Syndrome」という。要するに使わないとダメなんですよということだった。私の父親も検査入院して2週間くらい病院のベッドで安静にしていたら動けなくなってしまった。
 さて、冒頭で紹介した歌人俵万智さんが昨日の朝日新聞朝刊の「日向夏のポストから」という文化欄の連載で「改めて父にありがとう」というタイトルで父親のことを書いていたのを読んだ。

<腸閉塞の入院がきかっけで、父が要介護5になってしまった。腸は治ったものの、三カ月の入院中に足や喉の筋肉が衰え(廃用症候群というのだそう)、寝たきりで食事もかなわない。・・・・継続して医療行為が必要なため、退院後は高齢者施設にお世話になっている。>
 お父さんは91歳だという。
 <ところが先日、母が急に父の囲碁の本を捨ててしまい、私と口論になった。遺品整理じゃあるまいし、なぜそんなことをするのと問うと、だって、本を読むなんて、もう絶対無理でしょ」と言う。・・・>

 このことを、俵さんが息子さんに話すと、「ばあばは何かしら、じいじに関わることををしたり、考えたりしたいんじゃないの。手を動かすことで、気持ちも落ち着いたりするし」と言ったんだという。

 息子さん(つまりお孫さん)ができすぎ(出来杉)なんだって万智さんは気が付いた。たしか、俵万智さんは大震災のあと息子さんと石垣島かどこかに移住して暮らしていたと聞いた。未婚の母子家庭ではなかったろうか。もう成人しているんだろう。

 この父親への「ありがとう」のエッセイ(記事)は「妻の名の隠されているパスワードもう一度打ってほしい父の手」という歌で結ばれている。

 そして「この原稿を書き上げ、挿画も完成した後、残念なが父は息をひきとりました」との追記がのっていた。同じ日の別の面に、俵好夫さんの訃報記事がのっていた。俵さんは永久磁石の研究で知られる物理学者であったんだという。