TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

山之口獏詩集を読む

 今日は夕食前にストロングを飲んだ
 空き缶を例によって本穴棚の一番上の目立たない左の端っこに置いた
 別に隠しているわけではない
 目立つ所におくのもよくないので置いた
 ついでに本棚をみると本が見えて
 書棚に本の在るのは当たり前なんだが
 本のタイトルが目に入ってきた
 「山之口獏 誌とその軌跡」中程昌徳さんが書いた本だ
 抜き出してざっと読んでみた
 研究の本なので読むのに時間がかかる
 「一見したところ平易な彼の誌も、実は推敲に推敲を重ねた結果であって、
  一編の詩に百枚以上の原稿用紙をついやしたという伝説的な話が残っている」
  このことをやはり詩人の中桐雅夫が書いているとのことだ
 仲程さんの本はさておいて、実は獏さんの詩集を持っている
 「山之口獏詩集」現代思潮社の現代詩文庫1029だ
  獏さんは貧乏の中で「おかねが おかねが」言う詩を書いている
  詩集でみると、「結婚」という詩の一節だった
  山之口獏さんの誌のことは、いまから50年くらい前
  学生の頃に露西亜文学の恩師の中村健之介さんに教えていただいた
  獏さんの詩は平易なつまりふつうの言葉でかいてある
  「雲の上」という詩の冒頭はこうだ

   たった一つの地球なのに
   いろんな文明がひしめき合いよってたかって血染めにしては
   つんまらぬ灰などをふりまいているのだが
   自然の意志に逆らってまでも
   自滅を企てるのがぶんめいなのか

   沖縄生まれの獏さんはもっと長生きをしたのかと思っていたら
   1964年に59歳で亡くなっていた
   私が高校3年のときだった
   獏さんは草野新平とかと同じ世代とのことだ
   「現代詩文庫」に詩だけでなく、「酒友列伝」という随筆(エッセー)がある
   これは酒友だちのことを書いているのだが
   獏さんはいつも酒代を払わずご馳走になってばかりだだが
   堂々としていたとのことだ
   つまり、「呑んでもの呑まなくても」人生はおんなじだと知っていたのだろう

   山之口さんの詩ををさらに読んでみよう

 

   (注) 獏 さんのバクは 狢へんが正しいので後って修正する。