TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

 第33回アジア太平洋肝臓学会総会(京都)と小俣政男さんのこと ~ ウイルス性肝炎の撲滅を

 久しぶりに小俣政男さんのお顔写真を拝見した。髪の毛が真っ白だがお元気そうだ。八十何才だろうか?私のC型肝炎をフォローしてくれた最初の主治医の先生だ。
 「第33回アジア太平洋肝臓学会総会(APASL 2024 Kyoto)に向けて」という大きな記事が朝日新聞(2024年3月17日)に載っていた。これは一面広告だ。小俣さんと椎名さんの対談形式である。10日後の3月27日(日)からの開催に向けて、このタイミングでどうしてこのような記事を載せるのだろうか?この記事を読んで参加者が増えることは考えられない。あるいは参加者は思ったよりも少なくて苦肉の策で載せたのだろうか?

 ともあれ興味を惹かれたので引用して記録しておきたい。

<第33回アジア太平洋肝臓学会総会(APASL 2024 Kyoto)が、2024年3月27日~31日(日)に、国立京都国際会館で開催される。肝臓領域のあらゆる問題を検討するため専門家が一堂に会し最先端の知見を発表する。同学会に向けて17年前に会長を務めた小俣政男さんと現会長の椎名秀一朗氏に「ウイルス性肝炎と肝がんの撲滅」について話しあっていただいた。>

 大きなタイトルには「ウイルス性肝炎と肝がんの撲滅を目指して―世界から5000名の専門家が集まるー」と書いていある。ウイルス性肝炎はC型に関しては治る病気になったがまだまだ世界では大きな問題なのだとわかる。
 対談の発言からポイントを書いておく。

(1)APASLとは何か?
 アジア太平洋地域に居住する人々のために、肝臓及び治療に関する研究を行い、医学の発展及び医療の向上に寄与することを目的として1978年に設立された。
(2)アジア太平洋地域には世界の肝臓病患者の70%以上が集中している。
(3)今回のAPASL(京都)は、ウイルス性肝炎と肝がんの撲滅を実現する重要Jなステップと考えられる。
(4)ウイルス性肝炎は世界で4億人以上に影響を与え、肝硬変や肝がんの主要な原因となり、年間140万人以上がそのために亡くなっている。これは、エイズHIV)やマラリアによる死者数を超える。
(5)現在、B型肝炎に対してはワクチンやウイルスを抑制する治療法があり、C型肝炎では95%の患者でウイルス除去が可能となってきている。

(6)(ウイルス性に代わって)生活習慣病による非アルコール性脂肪肝・脂肪性肝炎などが肝疾患の原因として重要性を増している。
(7)(学会の規模)招待講演などが345題あり、応募演題数は2300題を越える。応募演題の79%は海外からである。80ヵ国から5000人が参加する。

<コメント>
 私はC型肝炎ウイルスに罹患して長年のあいだ慢性肝炎で苦しんできた。2004年8月に当時の最先端治療であったペグ・インターフェロン治療を東大病院消化器内科(小俣教授、椎名助教授)の元で受けた。10日間の入院、8週間の投薬を受けたが、副作用(好中球減少)が強く途中で断念した経験がある。その14年後の2018年に飲み薬(マヴィレット)の服用でウイルス除去に成功した。この経緯から今回の国際会議には関心が強いのだ。