日本PENクラブの電子文藝館に竹山道雄「外国人の日本文化批判(抄)―日本人は何故こうも誤解されるのか―」を収載するかどうかを決めるために読んで欲しいと依頼され読んだ。この作品は『主役としての近代』(1974年、講談社学術文庫)に収載されている。竹山はルース・ベネディクト『菊と刀』における日本文化論が如何に誤っているか批判して反論している。ルース・ベネディクトは世界の文化を「罪の文化」と「恥の文化」に類型化して、日本は後者にはいるとしている。『菊と刀』は1946年に刊行され米国の日本占領政策の役に立ったのだそうだ。『菊と刀』の日本語訳を私も学生時代に読んだことがるが、「こういう日本人のみかあもあるのか?」と思っただけで問題を感じないくらいに無知であった。