TomyDaddyのブログ

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私の「医人」たちの肖像 ー (46) 青木 清さんとインタビュー「ニューロエソロジーとは何か?」 ~1986年2月5日(水)

(46)青木 清さんとインタビュー「ニューロエソロジーとは何か?」 ~1986年2月5日(水)

 

   1986年2月5日(水)。東京・四谷の上智大学で青木 清教授に、ニューロエソロジーについてインタビューをした。この時が上智大学に行った初めてだった。あまり広くはないが、都心に近く大きな樹木もある立派なキャンパスなので驚いた。
■ニューロエソロジーとは何か?■
●1986年2月5日(水):
 
「ニューロエソロジーとは何か~青木 清氏に聞く」のタイトルのもと、このインタビューを、医学界新聞・第1696号で紹介した。
   ニューロエソロジー(neuroethology)は、医学領域に隣接した学問だ。青木 清先生は、北海道大学理学部の出身で動物行動学が専門だ。オーストリアの動物行動学者ローレンツ(Konrad Zacharias Lorenz)は、ティンバーゲン(Nikolaas Tinbergen)と共に1973年に、ノーベル生理学・医学賞に選ばれていた。受賞理由は、「個体的および社会的行動様式の組織化と誘発に関する研究」というものだ。ハイイロガンの観察研究から見つけた、「刷り込み現象」の発見で有名であった。「刷り込み」とは、生後間もない鴨やニワトリの雛が、孵化後の間もない頃に見た「動くもの」や「声を出すもの」を親だと認識してついてまわる習性のことだ。広い意味の生物学である動物行動学も取材対象とした。これも先輩記者のSH君が、京都大学の日高俊隆先生と交流があった縁であった。
    既に紹介した英国の科学雑誌Natureの初代東京支局長となったアラン・アンダーソンさんは、かつて京都大学の日高俊隆研究室に留学していたこともある動物行動学の研究者だった。
■ニューロエソロジー国際会議■
●1986年9月1~5日:
 
1986年9月1日(月)~9月5日(金)。ニューロエソロジーに関する国際会議が上智大学キャンパスで開かれた。この間に取材で何回か上智大学の講堂を訪れた。「第1回ニューロエソロジー国際会議開催」という記事を作り、医学界新聞・第1718号に取材内容を紹介した。既に青木さんには、1984年に行った座談会「バイオエシックスとは何か?」の折に知己を得ていた。青木さんが北大理学部出身であると知り、改めて親しみを感じた。
 今回ブログ作成に際して、履歴をインターネットで調べた。青木さんは1938年1月17日、埼玉県加須市生まれ。1961年北海道大学理学部生物学科卒。1969年同大学院理学研究科生物学終了。1972年米国エール大学博士研究員、1975年上智大学理工学部助教授、1978年同教授、1980年同生命科学研究所長を歴任している。2003年に同研究所を退任し名誉教授。2002年11月から日本生命倫理学会の第5期代表理事・会長を務めている。
(2019.3.5)


私の「医人」たちの肖像―〔46〕青木 清さんとインタビュー「ニューロエソロジーとは何か?」~1986年2月5日)