2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧
爪木崎へ九年振りにやってきた。抱擁家族 を読み終えた。作者の小島信夫が自身の体験から書いたものだろう。同居人となる岸川は 長男の出家 で芥川龍之介賞を受賞する三浦清宏である。三浦の 運命の謎 小島信夫と私 に、抱擁家族 の舞台が、第三者の目から描…
75歳の最終びに歯科健診に行ってきた。36本の歯が健在である。噛んで食べて生きる。
医学分野の朝日賞に選ばれた真野博行さん(国立がんセンター研究所長)の受賞理由は、「肺がんの融合遺伝子の発見とがんゲノム医療の先導」だという。興味をもったので、朝日新聞(元旦30面)の記事から纏めておきたい。 <それぞれ別の遺伝子の一部が入れ替…
「米、アルツハイマー薬(レカネバム)承認―条件付き エーザイ 日本でも申請へ」という記事が載っていた(朝日新聞朝刊、2023年1月8日)。興味をもったので、概要をまとめておく。関心はあるが、アルツハイマー病の薬って、そう簡単ではできないだろうと思う…
第39回朝日歌壇賞が載っていた。2022年の入選歌から各選者が一首を選んでいる。ウクライナ戦争と福島の歌、幼児虐待の歌が選ばれていた。 手始めに線量測る畑仕事十二年目の福島の春(須賀川市 近内志津子)⇒馬場あき子選: 2011年3月11日から12年が経つのだ…
2年くらい前に『あちらにいる鬼』を読んだ。この本が出たときにモデルの瀬戸内寂聴(晴美)は健在であった。この小説を読んだモデルの寂聴さんは「よく書けている」と褒めたという。 「作者の父 井上光晴と、私の不倫が始まったとき、作者は五歳だった」と寂…
「長男の出家」を読んでいる。脈絡はないのだが、セルフレスペクトということを思う。生きていていいんだよ、つて誰かが言わないなら自分で言えばいい。いい男だよ、お前?高倉健みたいだ。誰も言わないので呟いた。 今日、76歳の誕生日です。よく生きてきた…
「あのこと」ってどんなこと?だからあのことだよ。 衝撃的な映画であった。60年代中絶が違法だったフランス、大学生アンヌは予期せぬ妊娠に狼かいするも、夢と学位取得のために独りたたかう。予期せぬと言ったつて自業自得だろう、と外野は言う。60年代の、…
幻冬舎って商売が上手な嫌な会社だな。見城さんが目利きなんだろう。 和田秀樹さんが、また本を出した。『80歳の壁』を読まないうちに、『ぼけの壁』が出てしまった。 <認知症はゆっくり進行する。「人生最後の幸せの病」。ぼけは怖くない。「いまできるこ…
小中学校の同級生だったYH君は、今から考えると「G」だったと思う。「G」というよりも、そもそも「女の子」として育ってきたんではないかともう。男女双生児の兄(男子)で妹(女子)も同級生だった。外見は男の子であったが、内面は女の子であったのだと思…
梯さんのお名前は島尾敏雄の奥さんの島尾みほさんを書いた本で知った。梯さんの本を読んでから肝腎の『死の棘』を、前に買って納めていた本棚から引き出して、読了した始末だった。 さて、新聞記事にこうでていた。 <ノンフィクション作家の梯久美子さんが…
私がもと長距離ランナーだと言っても誰もが信じてくれない。でも、中学・高校では陸上部で長距離を走っていた。何故、長距離をえらんだかというと、運動神経が鈍くて短距離ではスタートダッシュがとてもできないからだった。長距離走だと、スタートはゆっく…
柄谷行人は資本論から出発して文芸評論に進んだ人と知った。今年の朝日賞受賞者の一人だ。 小林秀雄以来の日本の文芸評論を変革した人のようだ。柄谷行人の本は実は何一つ読んでいない。朝日賞の記事から引用しておきたい。 柄谷さんは、1941年、兵庫県生ま…
<ロシア人を獣にしたのはテレビだと思います。プーチンはこの数年、戦争の準備をしてきた。テレビはウクライナを敵として描き、人々を、ウクライナを憎む獣にするために働きかけてきました。> 朝日新聞の元旦のトップに、アレクシエビツチさんが載っていた。…